骨再生治療:その2
3/1(月曜日)です。
このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週 月曜日 にアップしています。
今日のテーマは 前回の続きで『骨再生治療:その2』になります。
前回のブログ(2/22) では、
歯周病の再生治療とは どんな治療か?
再生治療を行うと どこまで骨は再生するのか?
等を解説しました。
前回のブログ(2/22) をご覧になっていない方は、本日のブログの前にお読み下さい。
歯周病治療をご希望されて来院される患者様の中には、
グラグラしている歯を再生治療で元の状態に回復させたい!
他歯科医院で歯周病が進行しており、抜歯と言われたので治したい!
等 多くの悩みがあり、
『なんとか再生治療で治らないのか?』
『再生治療を行いたい!』
というご希望をお持ちで来院されます。
ただし、GTR法 や エムドゲイン法 は、魔法の治療ではありません。
こうした治療を行えば、骨がどんどんと再生するわけではありません。
本日は GTR法 や エムドゲイン法 の適応症について解説します。
GTR法 や エムドゲイン法の適応症は、垂直性の骨欠損です。
水平性の骨欠損は、適応症ではありません。
それでは、垂直性と水平性は、どのような違いであるのでしょうか?
垂直性の骨欠損を例えて説明すると コップのような“ 穴 ”です。
コップの中に血液を満たしたとします。
壊れていないコップであれば、当然 血液はこぼれませんよね。
この満たされた血液の中で骨の細胞は、生きることができるのです。
そして、骨の細胞は再生し、骨が増大するのです。
コップの中 いっぱいに 骨が再生することもできます。
コップの“ 穴 ”が 骨が再生するのための『場所』なのです。
再生(増骨)する場所は、いっぱいあります
次に、水平性の骨欠損とは、平らな 浅い、お皿のようなものです。
コーヒーカップを置く、受け皿と言ってもいいでしょう。
平べったい、浅いお皿ですから、そこに血液を入れたとしても
さほど溜りませんし、いっぱい入れたら溢れてしまいます。
骨の細胞は、血液の中でしか生きられないのですから
骨の細胞が生きられる場所は限られてしまいます。
当然、骨の再生(増骨)する場所も限られてきます。
また、水平性の骨欠損の場合、他にも骨が再生する限界の理由があります。
それは、水平性の骨欠損の上方には、歯肉が存在するのです。
骨が再生しようと思っても、骨の上には、歯肉が下がってきています。
つまり、骨が再生する場所がないのです。
骨が再生する場所は、歯肉に押しつぶされてしまっているのです。
この話は、前回のブログで『骨が再生する原理』で解説したとおりです。
このようにGTR法 や エムドゲイン法 は、魔法の治療ではありませんので、
骨が再生するための、場所が確保できるような骨欠損でないと
その効果は発揮できません。
適応症とは、垂直性骨欠損なのです。
次回のブログは、3月 8日(月)になります。
新しいテーマになります。
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