歯周病は再発しやすい!:その2
7/26(月曜日)です。
このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週 月曜日 にアップしています。
今日のテーマは、『歯周病は再発しやすい!:その2』になります。
前回の歯周病ブログでは、骨吸収を起こしている方は、歯周病が再発しやすいということを解説しました。
少し前回のおさらいをします。
歯周病は、歯周ポケット という 歯と歯肉の隙間から 汚れ(歯磨きが十分にできないことによる食べかす)が深い部分に侵入することから起こります。
汚れが歯周ポケット 内部に入ってくると 歯を支えている骨が吸収 します。
骨の吸収によって歯がグラグラ してくるのです。
つまり、歯周病は、歯周病細菌による感染症 なのです。
それでは、歯周病治療 を行うとどこまで 治るのか?
ということですが、歯周病治療 によって、歯肉の内部に侵入した汚れ(歯周病細菌 )を取り除くことができます。
その結果、歯周病の進行は停止します。
すると ほとんどのケースで歯周ポケット は正常値まで改善します。
例えば、初診時に歯周ポケット が7ミリ、8ミリあったとしても 歯周病の治療 を行うことによって、2ミリ とか 3ミリ に改善します。
歯周病が治った!
といってもいいでしょう。
しかし、治らない部分もあります。
それが、骨吸収なのです。
歯周病によって一度吸収してしまった骨は、基本的には元に戻ることはありません。
(骨再生治療 という治療法はありますが、これは魔法の治療ではありません。適応があります)
そのため、治療前に歯がグラグラしているような場合には、
歯周病の治療を行っても グラグラが自然に改善されることは ほとんどのケースでありません。
そのため、グラグラしている歯を固定する治療が必要になってくるのです。
いくら歯肉(歯周ポケット)が改善しても 歯がグラグラしていれば、そのうち噛む力に耐えきれずにダメになってしまうのです。
これが、今回のテーマである
「歯周病は再発しやすい!」
という理由の一つです。
前置きが長くなりましたが、本日の内容を始めます。
歯周病が再発しやすい 他の理由を解説します。
先にも解説しましたように 歯周病は、歯周病細菌による感染症 です。
そして、歯周病になる最大の理由は 歯磨き不足による汚れの付着です。
しかし、歯磨きを徹底して行っていても 歯周病になりやすかったり、再発しやすい人もいます。
それは、歯周病は生活習慣病だからです。
糖尿病 や 高血圧、高コレステロール といった病気が生活習慣病であることと同じです。
糖尿病 や 高血圧、高コレステロール が薬だけでは治らないのは ご存知であると思います。
いくら内科等で薬をもらっていても、生活習慣が乱れれば、悪化してしまうのです。
実際に一度病気(糖尿病 、高血圧、高コレステロール)の治療を行っても多くの方は再発しているのが現状です。
歯周病もまったく同じで、食生活、運動、睡眠、喫煙、ストレス…等さまざまなことが 大きく関係してきます。
そのため、糖尿病の方は、歯周病が治りにくいのです。
いくら徹底して歯磨きを行ったとしても 重度糖尿病の方は、なかなか歯周病が治りません。
また、再発する確立も高くなります。
口腔内は、全身的な病気と大きく関わっています。
そのため、単に口腔内の治療だけを行っても 治りません。
喫煙もそうです。
重度歯周病の場合には、喫煙は大きな問題です。
タバコを吸っている状態では、基本的に歯周病は治りませんし、
一度改善したとしても その再発率は非常に高いものです。
ヘビースモーカーの方は、口腔内を見ると良く分かります。
これはタバコの臭いがするからではありません。
歯肉の変色 や 歯肉の形態 です。
歯肉は通常 ピンク色をしています。
しかし、ヘビースモーカーの方の歯肉は、黒っぽく変色をしています。
歯肉が全て黒いのではなく、部分的に黒い部分がある方もいらっしゃいます。
歯肉も硬く、歯肉が厚みをもっている方もいらっしゃいます。
歯肉が厚く、硬い方は、腫れが起こりにくく、
一見すると炎症がないように見えます。
また、出血が少ないのも特徴です。
そのため、喫煙者は、歯周病の自覚症状がでにくく
「気がついたら重度歯周病になっていた!」
ということがあります。
また、歯肉の厚みがある方は、歯の動揺(グラグラ)があらわれるタイミングが遅れる(歯肉の薄い人の方が少しの骨吸収でもグラグラしやすい!)ことがあります。
そのため、初期の歯周病を見落とししやすいのです。
本日のテーマは、
「歯周病は再発しやすい!」
ということですが、もともと歯周病になっている患者様は、
生活習慣の乱れがあったり、全身的なご病気をもっていられる場合が高いのです。
そのため、歯周病治療を行うだけでなく、生活習慣の改善 や 全身的なご病気の改善が重要になってきます。
口腔内も全身の一部ですから…
次に歯周病となる方の多くは、生活スタイルが不規則になっていることがあります。
例えば、夜更かしが多かったり、仕事があまりにも忙しい方です。
こうした方が歯周病治療を継続的に行うこと自体が難しいことがあります。
歯周病治療の中で最も基本的な治療は、ルートプレーニング です。
この治療は、深い歯周ポケット 内部の汚れを取り除く治療です。
具体的には歯肉に麻酔を行い、耳かきをするように 歯肉内部の汚れをかき出します。
当医院では、1回の治療本数(歯数)を7本(7歯)程度にしています。
歯が全てあった場合、上下顎で28歯あります。
つまり、歯が全てある方の場合、4回のルートプレーニング が必要であるということです。
1回の治療時間は、状態によっても違いますが、約1時間はかかります。
1時間づっと口を開けていることは少し辛いことです。
しかし、この後で解説しますが、1回の治療時間を長く、トータルの治療期間を短くすることが重要なのです。
ルートプレーニング は、できるかぎり短い間隔で行うことが重要です。
理想的には、2〜3日に1回の間隔で行うことが良いですが、
最低でも1週間に1回の間隔でルートプレーニング を行った方が良いです。
問題なのは、これを何回にも分けたり、治療期間が長くなってしまうことです。
ちょっとづつ、治療回数が多い状態でのルートプレーニング は避けたいのです。
この理由として、本日の始めにも解説しましたように
歯周病は感染症 です。
例えば、口腔内全体が歯周病であった場合、
1回のルートプレーニング で3〜4歯のみを行ったとします。
治療時間も十分にとれずに30分程度であったとします。
そして、次の治療まで3週間も4週間も間(期間)があいたとします。
そうすると、 まだ治っていない部位から せっかく治療した部位(ルートプレーニング した部位)に再度歯周病細菌が感染してしまうのです。
そのため、ルートプレーニング は、1回の治療時間を可能なかぎり長く行い、短期間で行うことです。
ゆっくりと、長期間をかけて行った場合には再感染するリスクが高くなります。
歯周病は感染症 であることをしっかりと認識することが必要です。
話しは戻りますが、仕事が忙しいというような方の場合、どうしても適切な治療間隔(診療予約)ができません。
「1回治療は行ったが、次の予約がなかなか取れない!」
「忙しく治療が中断になってしまった!」
ということです。
こうした方は、歯周病が治らないだけでなく、
どんどんと悪化してきます。
再発どころではありません。
治らないのですから…
本日のキーワードは、歯周病を治すためには、
生活習慣の改善と
歯周病という病気の理解(感染症)
が重要なのです。
次回のブログではもう少し この話について解説していきます。
次回のブログは、8月2日(月)になります。
喫煙と歯周病の関係については以下を参考にして下さい。
喫煙いよる害!!
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