インプラント治療
インプラントはどこで治療したら良いのか？
はじめに
インプラントの治療はどこで行った方が良いのでしょう？
大きく分けて
大学病院なのか？
個人の歯科医院であるのか？
確実な答えは難しいですが、ある程度の基準はあります。
その基準について解説したいと思います。
歯科医院の選択基準：その1
まず、インプラント手術の実績があるということが第一です。
『今まで何本くらいのインプラントを埋入してきたか？』、『今現在1週間に何本程度を埋入しているのか？』『何年くらいのインプラント経験があるのか？』
これは重要なことです。
つまり、インプラント手術というものは 知識（後で話します）も大切ですが、技術力が非常に大切になってきます。
技術というものは 手先が器用な人もいれば 不器用なひともいます。
しかし、１年間に数症例しか手掛けなければ 技術は磨かれません。
年間数百症例の手術を行っている先生は、万が一もともと器用でなかったとしても、それだけ手術件数があればそれなりに技術力は高い（手術は上手）と言っても問題はないでしょう。
話しは少しずれますが、医科の分野では、手術件数に対し治療費（保険診療）が異なるということができています。
例えば、ある特殊な手術があったとします。
Aという病院（大学病院も含む）は、年間20件の手術実績しかないが、Bという病院は、年間1000件の手術があったとします。
当然医師の技術力に違いがでてきます。
それなのに 保険の治療費が同じであるのはおかしいという意見があり、その手術の種類や病状にも違いますが、ある一定の手術件数に達していない病院は、治療費が安く設定されています（保険点数に違いがあるということ）。
もちろん医療は知識も大切ですが、外科的な手術の場合には技術力も大切になります。
インプラントも同じように考えられます。
簡単な手術であれば さほど歯科医師による差はないと思いますが、ある程度難しい手術であれば 技術力の差は出てきます。
私も開業する前は大学病院（歯周病科）に６年間在籍しており、手術を毎日のようにしてきましたが、同じ歯周病科でもまったく手術をしない先生もかなりいました。
年齢がかなり上の先生でも まったくと言っても良い程手術ができない先生もいます。
しかし、その実体は 患者さんにはわかりませんから 大学病院ブランド（？）で来院される患者さんも多くいらっしゃいます。
大学病院等の大きな病院でしかできない手術（施設や器具の関係上）はもちろんありますが、インプラントの場合、入院等の治療ではなく基本的には外来ですので、病院の大小は関係ありません。
この話は大学病院を悪く言っているのではありません。
大学ブランドではなく、結局手術を担当する歯科医師個人の知識であるとか技術的な問題です。
インプラント手術を受けられる場合には、担当歯科医師のインプラント経験を聞くことは重要です。
また、こうしたことを聞くことは失礼なことと思い、聞きにくいかもしれません。
しかし、真剣に治療に取り組んでいる先生は こうしたことを聞いても不快に思ったりすることはありません。
歯科医院の選択基準：その2
次に手術環境です。
病院自体が不衛生と思われるところはあまりお勧めしません。
衛生環境に気をつけることは基本中の基本です。
不衛生なのは インプラント治療に対して真剣ではないあらわれです。
『インプラント治療における手術環境の大切さ』については、以下を是非ご覧になって下さい。
インプラント手術の衛生環境の重要なことがわかるかと思います。
歯科医院の選択基準：その3
次に歯周病や噛み合わせに対する配慮です。
インプラントの診査と同時に歯周病の検査を行うことは 非常に重要なことです。
歯周病がある状態でインプラントを行うことは大変危険です。
もし、歯周病の状態でインプラントを行った場合、歯周病細菌がインプラントにも感染してしまいます。
インプラントが歯周病のような状態になることを『インプラント周囲炎』と言います。
インプラント治療前には、必ず歯周病の検査を行うことが必要です。
歯周病の検査と治療を行わない歯科医院は問題外です。
また、噛み合わせの検査も大切なことです。
特に、歯ぎしりや食いしばりが強い方は、注意が必要です。
インプラントがダメになる原因で最も多いのが、この噛み合わせです。
上記のような検査なしで インプラント治療を行う医院は、良い医院とは言えません。
歯科医院の選択基準：その4
インプラント治療の良いことばかり話す歯科医師が少なくありません。
しかし、どんな治療でも100％ということはないのです。
インプラント治療を行うことによる問題点もあります。
また、トラブルが起った場合の保証の問題もあります。
そうしたことを十分説明してくれる医院を選択する必要性があります。
※ 当医院では、10年間の保証があります。
もちろんこのようなことを書面に書いたものをもらう必要性があります。
いわゆる治療計画書です。
担当歯科医師が自信を持っているのであれば、こうした説明や計画書は必ずもらえます。
インプラントは治療の費用もかかりますし、患者さんご自身の身体のことですから、遠慮なく質問し、納得行く上で医院を決めて下さい。
※ 当医院では、インプラント治療をご希望される全ての患者様に診断概要、治療方法、治療回数や治療期間、治療費、インプラントのトラブル等保証等についての詳細な治療計画書をお渡ししております。
インプラント治療の問題、失敗、トラブル、リスクについては、以下を参考にして下さい。