インプラントにおける難症例:2

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前回はインプラントの難症例の治療の中でも『GBR法』について書きました。
『GBR法』の方法等の説明はさまざまな歯科関連のホームページにも記載されていますので、このブログではもっと詳しくマニアックに解説していきたいと思います。

GBR法は単に膜を歯肉の中に設置すれば骨が再生するわけではありません。
(GBR法の治療自体の話は前回の“インプラントにおける難症例:1”を参考にして下さい)
膜の中(骨の上)に骨が再生するための『種?』を入れます。
『種』ってなに?
自家骨や人工の骨等のことです。
(人工骨については以前β-TCPというものについてこのブログでかきました。)
私達はこの自家骨や人工骨等のことを『骨補填材』と言います。
つまりGBR法では単純に膜を置く(設置する)だけでは骨は確実に再生しません。
現在一番良い骨補填材は『自家骨』と考えられています。
自家骨には他の『骨補填材』にはないすばらしい能力があります。
何回かにわけてこの『自家骨』について書きたいと思います。
私達がインプラントを勉強する上でこの骨の性質を理解することが最も基礎となります。
難しい話ですが、このブログのテーマである“他には書いていない話を書く”ということがありますので興味のある方はどうぞご覧になって下さい。

骨はその恒常性(一定に保つバランス)を維持するために1. 形成、2. 吸収、3. 維持の3つを常に行っています。
くだけて言うと、骨は1. 常に新しく作られたり、2. 溶けてなくなったり、3. できた骨の形を持続しようとしているのです。
一度作られた骨はすっとそのままではないのです。
例えば成長期には骨はどんどんと作られ、体は大きくなります。
そしてその状態を維持しようとします。
しかし、骨の形成は成長期にだけ起るのではありません。大人になっても骨は作られ続けるのです。腕や足を骨折してもギブスで固定しておけばくっくのと同じです。
大人になったからといって骨折した骨がくっつかないということは通常ありません。
子供よりは時間(期間)がかかるかもしれませんが、くっつきます。
また骨ができるからといってもどんどん太くなるということではありません。その形態を維持するのです。

話はずれましたが、1. 形成、2. 吸収、3. 維持の3つの過程を専門用語で『リモデリング』と言います。
この『リモデリング』と言う言葉はインプラントについて知る上で非常に重要なキーワードになります。
覚えておいて下さい。

次回もこの続きになります。(難しいですが…)

インプラントの大船駅北口歯科インプラントセンター