インプラントのための抜歯術:ソケットプリザベーション:その4
今日からお盆開けの診療です。
まだまだ熱いですね。
さて今日もソケットプリザベーションの続きになります。
昨日は『骨が再生する3つの条件』である
1 細胞
2 成長因子
3 足場
について解説しました。
『骨が再生する3つの条件』がそろえば、抜歯した穴(抜歯窩)に骨はできるはずです。
その3つの条件を邪魔するのが『歯肉』です。
なぜ『歯肉』?
骨が再生するスピードは『遅い』のです。
わかりやすい話として 骨折 があります。
骨折した腕や足がギブスをしてくっつくまで、2〜3日ということはありませんよね。
骨折した部位が結合(くっつくまで)するまで、1ヶ月、2ヶ月、場合によりそれ以上という感じがしますよね。
つまり、骨の再生するスピードは遅いのです。
それに反して、『歯肉』や『皮膚』が治るスピードは非常に『早い』のです。
例えば、指を切ったとします。
健康な方であれば、傷口がくっつく(治る)まで 何ヶ月もかかる
ということはありませんよね。
ちょっと切っただけであれば、通常1日でくっつきます。
(厳密には1日ではありませんが…)
つまり、『歯肉』や『皮膚』は治りが早いということです。
話を戻します。
先に理論上、 抜歯窩には なにもしなくても骨は再生すると話しました。
しかし、実際には抜歯した穴(抜歯窩)に骨ができる前に再生スピードの早い歯肉 が先に治ってしまいます。
つまり、抜歯窩に歯肉が入り込んでしまのです。
これは もし、抜歯でできた穴に『ばい菌』が入り込むと身体は感染してしまいます。
そのため、抜歯した穴(傷口)を生体は早く、ふさぐ必要性があります。
ばい菌から感染しないための生体の働きです。
抜歯窩もまったく同じです。
抜歯でできた穴から ばい菌 が入り込まないように歯肉はどんどんと急いで増殖し、抜歯窩を埋めます。
埋まってしまった抜歯窩には骨が再生する『場所』がなくなってしまいます。
骨が再生する『場所』がないため、骨は再生しないのです。
この『骨の再生する場所』を作ることが『ソケットプリザベーション』の大きな目的になります。
少しずつですが、なんとなく『ソケットプリザベーション』についてわかってきたと思います。
明日もソケットプリザベーションの続きになります。
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医
神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。