オールセラミックジルコニア:(ジルコニア関連のマニアックな話編)その5
今日はオールセラミックジルコニアの最終回です。
ジルコニアの特徴 その5:金属アレルギーの心配がない!
『金属アレルギー』が最近、多くなったと思います。
また、実際には金属アレルギーではなくても口腔内に金属の詰め物や被せ物を装着したくないと希望される方も非常に増えています。
金属アレルギーの代表的な症状としては指輪やピアス、ネックレスといった金属製のアクセサリーをしていると皮膚が赤くなり、かゆくなるような症状です。
これはりっぱな『金属アレルギー』です。
このアレルギーが発症する理由は、金属が汗等により金属中のイオンが体内に流出した結果、生体の拒絶反応が起ったためです。
とくにピアスは皮膚を貫いているため、金属アレルギーが発症しやすいと言われています。
日本の歯科では保険診療においては被せ物の全てが金属を使用しています。
また使用できる金属も『12%パラジウム合金』と言われるものです。
『12%パラジウム合金』は同じ金属でもアレルギー反応が出やすい金属です。
また歯科で使用する代表的な金属のうち、アレルギー反応が出やすい順番として
1 ニッケル
2 コバルト
3 クロム
4 亜鉛
5 銅、
6 銀、
7 プラチナ、
8 金
9 チタン
です。
チタンは安定が良く、アレルギー反応が最もでにくい金属です。
そのため、インプラントにも適しているわけです。
ちなみに上記の金属は合金、つまり純度が低いとイオン化しやすく、アレルギー反応も出やすいのです。
先程の『12%パラジウム合金』はアレルギー反応が多い金属が非常に多く使用されている合金です。
ニッケルやコバルト、クロムも歯科では多用されている金属の一つです。
また、歯科では『アマルガム』という金属が使用されています。
されていた(過去形)。と言った方が良いかもしれません。
私自身は使ったことはありませんが、時々患者様の口腔内を見ると
『アマルガム』が使用されている治療を見ます。
『アマルガム』は水銀、銀、銅が含まれています。
(現在は水銀が入っていないアマルガムが一般的に使用されています)
私からすれば、『アマルガム』がまだ歯科の保険診療の中にあるなんて考えられないことです。
他にもっといい材料はいっぱいあるのに…
日本の保険診療はかなり遅れていますからね。
金属アレルギーの方は治療する際には担当歯科医師に相談されて下さい。
また、ニッケルはアクセサリーに多用されている金属です。
これも注意が必要です。
『私は金属アレルギーかどうか分からない』
という方は皮膚科で
『パッチテスト』という検査を受けて下さい。
歯科医院で口腔内を見ただけでは金属アレルギーなのかどうかを判断することはできません。
また、どの金属に反応しているのかも分かりません。
そのため、金属アレルギーが疑われる方は是非、皮膚科で『パッチテスト』を受けて下さい。
基本的に金属アレルギーを完治させる方法はありません。
『パッチテスト』の結果、反応があった金属の使用を避けることがまず第一です。
しかし、金属アレルギーの難しいところは、現在アレルギー反応がなくても
(もしくは反応がでていない金属でも)、今後、急にアレルギー反応が出る可能があります。
そうしたことからも、金属アレルギーが疑われる方は金属を使用しない『オールセラミック』は非常に良い材料と言えます。
ジルコニアについてだいぶ分かったと思います。
オールセラミックジルコニアは今後歯科を変えていく素材になるでしょう。
現在の問題点としては保険が適応されないことと、作製する歯科技工所が少ないことです。(CAD/CAMという器械が高額であり、まだ日本では普及していないため)
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医
神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。