インプラント治療の『リスク(危険度)』『禁忌症』『デメリット』その11
今日も禁忌症の続きです。
禁忌症10:『歯ぎしり』や『くいしばり』が強い方になります。
『歯ぎしり』や『くいしばり』は非常に危険!
私達がインプラントを行う際に最も注意するケースの一つが
『歯ぎしり』や『くいしばり』です。
インプラントは天然歯と違う構造があります。
天然歯は噛んだり、歯ぎしりをすると若干ですが、動きます。
この歯が動くために存在するのが『歯根膜』というものです。
もし、歯に強い力が加わっても歯は動くことにより、力を分散したり、受けた力を弱める働きがあります。
『歯根膜』はクッションの働きをしているのです。
しかし、インプラントにはこの『歯根膜』が存在しないため、噛む力をそのまま受けてしまうのです。
そのため、『歯ぎしり』や『くいしばり』がある方はインプラントに過大な力が及ぶ可能性があります。
『歯ぎしり』や『くいしばり』が強いと思われる方にはインプラントをお勧めしないこともあります。
(歯軋りを強くしている方は歯を見ると削れている部分が認められます。
また歯軋りで天然歯がダメになった場合にはインプラントを行っても同様にダメになる可能性があります)
私が今まで経験した中で、インプラントがダメになった原因で最も多いのがこの『歯ぎしり』と『くいしばり』によるものです。(もう一つインプラントがダメになる原因としてインプラント周囲炎があります)
『歯ぎしり』と『くいしばり』による『力』はものすごいものです。
私は『歯ぎしり』と『くいしばり』をしていない!
と思われるかもしれませんが、
その頻度や強さに違いはありますが、
ほとんどの方がしています。
『ギリギリ』と音として聞こえる方もいれば、
まったく音がしない方もいらっしゃいます。
『歯ぎしり』と『くいしばり』によって歯はどんどんと削れていくのです。
硬い歯でも、被せ物の金属でも必ず すり減ります。
毎日のことですから、感じないとは思いますが、
歯を良く見ると、削れた痕(あと)があります。
『歯ぎしり』と『くいしばり』が強い方ですと、歯の1/3程度まで削れている場合があります。
そんなに削れるのか?
と思われるかもしれません。
しかし、実際には結構 歯は削れるのです。
インプラントを『歯ぎしり』や『くいしばり』から防ぐ方法!
通常、口腔内にインプラントと天然歯がある場合、
インプラントに被せ物を装着する際には、天然歯よりも若干低くします。
低くといっても200ミクロン程度であり、見た目で分かることはありませんし、噛んで感じることもありません。
先程書きました『歯根膜』の範囲内です。
ぐっと噛んだ時に天然歯は沈みこみ、インプラントと同じ高さになります。
このようにインプラントに負担がかからないように調整を行います。
しかし、この高さの調整はずーっと普遍なわけではありません。
またこの調整のみでは夜間の『歯ぎしり』や『くいしばり』による過大な力には対抗できません。
そこでこの『歯ぎしり』や『くいしばり』からインプラントを保護するのが、
『ナイトガード』と言われるものです。
簡単に言えば、『マウスピース』です。
これはスポーツをする人が使用しているものと同じような装置です。
ボクシング、ラクビーといったスポーツ選手が使用するものとほぼ同じものです。
『ナイトガード』保険診療が適応されますので、『歯ぎしり』や『くいしばり』を 自覚されているか、歯科医院で指摘された場合には是非 作製された方がいいでしょう。
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医
神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。