下顎の奥歯のインプラント治療:下歯槽神経を考慮したインプラント治療

2020年 9月 3日(木曜日)です。
このブログは「大船駅北口歯科  インプラント症例専門サイト」です。
先週も多くのインプラント治療がありました。
本日もそのインプラント治療の中から
いくつかのケースを紹介します。
先週のインプラントブログでは、
リッジエキスパンジョン法とGBR法というインプラント治療について症例を見ながら解説していきました。
8月27日 リッジエキスパンジョン法とGBR法を併用したインプラント症例
先々週のインプラントブログでは、
ソケットリフト法というインプラント治療について症例を見ながら解説していきました。
8月20日 ソケットリフト法を併用したインプラント症例
毎週多くのインプラント治療を行なっていますが、
骨吸収が認められる症例は、多く存在します。
そのため、さまざまな治療法を併用しながら
インプラント手術を行なっているのです。
本日紹介するケースは、
下顎の奥歯において、
下顎神経の位置を考慮して、
できるかぎり長いインプラントを行った症例をご紹介します。
まずインプラントが成功するための一つの条件として、
インプラントの長さがあります。
長さの短いインプラントより、
長いインプラントの方が安定性が良いです。
単純な話ですが、
土の中に杭(クイ)を埋め込むとします。
短い杭では、力に耐えきれないですが、
長い杭を地面に深く埋め込むと
維持力が高いことはご理解できると思います。
インプラントも同様なんです。
長さが短いインプラントより
長いインプラントの方が安定性は高いです。
しかし、様々な理由によって
インプラントの長さは、変わってきます。
それでは先日行った症例を見ながら解説します。
下顎左側の奥歯に問題があった方です。

以下の赤丸の歯に問題がありました。

この歯が腫れて、噛めないとのことでした。

診査の結果、
歯根破折していることが分かりました。

神経のない歯は、非常に問題があります。
この患者さんは、多くの歯が神経がありませんでした。
以下の赤丸は、神経がない歯です。

神経のない歯は非常に脆く
折れることが高頻度であります。

できるかぎり神経は取らない方がいいです。
近年では、
神経はできるかぎり取らないで治療を行なうことが一般的になっていますが、
以前は、比較的に簡単に神経を取ることが行われることが多かったです。
実際に我々が毎日診療している中で
最も多い治療は、神経と取った歯の治療です。
神経を取った歯は、
根の中に膿みが溜まったり、
神経と取った後に被せ物等を行なうことが多いですが、
その被せ物が取れたり、
被せ物の中で虫歯になってしまったり、
そして、
折れることが起こることがあります。
今回の症例でも
神経のない歯が折れてしまったのです。
この歯は、抜歯しか方法はありませんでした。

抜歯をすると
奥歯にはもともと2歯が欠損していましたので、
3歯分がなくなることになってしまいます。

通常、3歯が欠損している場合、
2本のインプラントを埋入し、
3歯分の被せ物を作成する
インプラントブリッジとすることが一般的です。

ここで問題となるのが、
本日のテーマであるインプラントの長さです。
長いインプラントにこしたことはありません。
もし、短いインプラントしか使用できない場合、
3歯欠損では、3本のインプラントが必要になることがあります。
短い2本のインプラントで
3歯分を支えることが難しこともあるのです。
そのため、できるかぎり長いインプラントが理想的です。
今回の症例を見ていきましょう!
下顎の奥歯にインプラントを行なう場合、
下顎神経の存在が大きく関係してきます。
以下の黄色線が下顎神経(下歯槽神経)です。

インプラントがこの神経に触れると
神経麻痺が起こってしまいます。
そのため、
インプラントと下歯槽神経の距離は、
最低でも2ミリの距離が必要です。
もし、
短いインプラントであった場合、
どうでしょう?

これではインプラントの安定性はダメですよね。
やはり長いインプラントが良いです。
しかし、以下のようなインプラントではどうでしょう?

これは当然ダメにです。
神経に触れてしまっていますから。
理想的には、
以下のような下歯槽神経と2〜4ミリ程度の距離を保つ状態でのインプラントです。

以下が先日行ったインプラント治療直後のレントゲンです。

下歯槽神経との距離を考慮したインプラントの長さとなっています。
もう1症例みてきましょう。
以下が初診時です。

下顎左側の奥歯が欠損しています。

奥歯が欠損しているために
その手前の歯に負担が加わりグラグラしています。

もともと欠損部手前の歯は、
根が短く通常の大臼歯の形態ではないため、
噛む力に耐えきれない状態でした。
そこでインプラントを行なうことになりました。
以下がシュミレーションです。

以下の黄色線は、下歯槽神経の位置です。

以下が先日行ったインプラント手術直後です。
下歯槽神経との適切な距離が保たれ、
長いインプラントが埋入されています。

本日は、下歯槽神経を考慮したインプラント治療についてでした。
今週も何件ものインプラント手術がありますので、
また来週の木曜日にブログで解説します。
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治療費
上記の症例をインプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。
インプラント   1本  160.000円(消費税別) 
被せ物(白い歯) 1歯分 100.000円(消費税別)〜 になります。
治療費をさらに抑える方法として 被せ物を金属製にする方法があります。
金属製の被せ物は、 1歯分 90.000円(消費税別)になります。
インプラントの土台(アバットメント)は、1装置54.000円(消費税別)になります。
インプラントモニターの詳細は、以下をご覧下さい。
インプラントモニター詳細
インプラントモニターは期間限定で行なっている制度です。
モニター終了後は通常料金となりますので、
ご希望される方は、お早めに受けられて下さい。
治療費は現時点での費用であり、今後変更になる可能性があります。
当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法)
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合)
ソケットリフト法 の費用が含まれています。
 インプラントモニター募集(インプラント手術費用20%割引
インプラントモニターの詳細については、下記をクリックして下さい。
インプラントモニター制度(手術費用から20%割引)
今回のモニター募集は、できるかぎり多くの症例を掲載したいと思っているため、1歯欠損も募集しています。
何歯欠損でも大丈夫ですので、ご希望がございましたらご連絡下さい。
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