インプラント手術報告
9/21(月曜日)です。
シルバーウィークですね。
当医院も9/24(木)まで休診となります。
さて、このところ いろいろと話が長くなり、インプラント手術報告ができていなかったので、
本日は、インプラント手術報告になります。
ちょっと長い話になりますので、本日と次回(9/24)の2回に分けて解説したいと思います。
昨日行ったインプラント手術は、非常に難症例でした。
歯が欠損していた部位は、上顎の左右奥歯です。
右側も左側もそれぞれ4歯分が欠損していました。
つまり奥歯がまったくない状態でした。
患者様は、義歯(入れ歯)では、違和感が強く、使用しづらい ということと
今後、づーっと入れ歯で過ごすのは、“ 嫌 ” であり、なんとか固定式になり、
きちんとした食生活がしたい というご希望があり、インプラント治療を考えているということで来院されました。
インプラント治療を行うためには、まず 診査です。
診査の結果、上顎の奥歯は、骨吸収が非常に進行していることが分かりました。
奥歯の4歯欠損のうち、最も後方の2歯分は、骨吸収が非常に進行しており、残っている骨の高さは、わずかに1ミリ程度しか存在しない状態でした。
1ミリしか骨が存在しない部位にインプラント治療を行うのは、非常に難しいことです。
通常、上顎の奥歯にインプラント治療を行うためには、ある程度長さのあるインプラントを埋込むことが必要です。
具体的には、長さ10ミリ以上のインプラントを埋込むことがインプラントの安定にとって重要です。
今回の症例では、骨の高さが1ミリしか存在しないので、明らかに現状ではインプラント治療が不可能といえます。
このような場合、インプラント治療を可能にするためには、骨吸収部位に骨の移植を行い、骨増大をさせることが必要になります。
それでは、『骨増大?』『骨移植?』はどのようなことなのでしょうか?
本当にできるのでしょうか?
簡単な治療なのでしょうか?
上顎の奥歯において、骨の高さが1ミリ程度しか存在しない場合には、
サイナスリフト法(上顎洞底挙上術) という治療を行います。
サイナスリフト法(上顎洞底挙上術) は、患者様ご自身の骨や人工の骨を使用し、骨吸収部位に移植する方法です。
術式 等の詳細については、以下を参考(クリック)にして下さい。
・サイナスリフト法(上顎洞底挙上術)
この治療は非常に大変です。
サイナスリフト法(上顎洞底挙上術) の治療中は、静脈内鎮静法 という麻酔で行いますので 治療中は、完全に眠ってる状態です。
そのため、治療(手術中)の不安がまったくなく行えます。
治療中の心配はいりません。
しかし、治療後には、腫れがかなり起ります。
サイナスリフト法(上顎洞底挙上術) という治療は、インプラント治療の中でも最も大変な治療の一つです。
当医院でもサイナスリフト法(上顎洞底挙上術) は行いますが、
どうしても他に方法がない場合や、
骨吸収が大きく、他の歯科医院では、インプラント治療が行えないと言われたが、どうしてもインプラント治療を行いたいという患者様の強いご希望があった場合に対し行います。
その理由は、先程も書きましたように治療後の 腫れ 等が非常に強く起るからです。
そのため、治療計画のご説明時にサイナスリフト法(上顎洞底挙上術) による腫れ等を十分ご説明させていただきます。
それでは、骨の移植を伴うサイナスリフト法(上顎洞底挙上術) 以外には、治療法がないのでしょうか?
今回の症例では、上顎結節を利用したインプラントの傾斜埋入 という方法を行いました。
この治療法の詳細は、以下を参考(クリック)にして下さい。
・インプラントの傾斜埋入
ここでは、この方法について簡単に解説します。
今回の症例では、上顎の奥2歯分の欠損では、骨の吸収が高度に進行しており、残っている骨の高さ(量)が1ミリ程度ということは先にご説明しました。
そのため、同部位には、インプラントを埋込むことができなかったのです。
そこで、骨吸収が起っている部位のさらに後方にインプラントを埋込むのです。
後方とは、親知らずが存在していた部位です。
この部分のことを『上顎結節』と言います。
上顎結節は、骨吸収が非常に少ない部分なのです。
そのため、上顎の奥歯(大臼歯部分)に骨吸収が起っても 上顎結節部のみは、骨吸収が起らないことが多いのです。
今回の患者様においても上顎結節部の骨は、しっかりと残っていました。
そのため、今回は、この上顎結節部にインプラントを埋入することにしました。
しかし、問題点として、上顎結節部は、親知らずが存在していた部位であるため、かなり後方に位置します。
同部位にインプラントをそのまま真直ぐに埋込むと 歯ブラシが行えなかったりしてしまうことになります。
そのために、少し斜めにインプラントを埋込むのです。
具体的には、インプラントの先(先端)部分は、上顎結節に埋込み、被せ物を作製する上部は、手前に傾斜させて埋込むのです。
解説するより具体的な症例を見ていただいた方が分かりやすいと思います。
以下の症例は、今回治療したケースではありませんが、参考として見て下さい。
クリックすると拡大されます。
このように 状況にもよりますが、骨移植を避ける方法もあるのです。
ただし、症例によっては、上顎結節にも骨吸収が起っていることもあります。
また、上顎結節は、骨が軟らかいことが多いのです。
骨が柔らかい部分は、インプラントの安定性が悪いため、インプラントが適していないのです。
この骨の硬さにも個人差があり、非常に柔らかい方は、上顎結節に埋込むことが不可能になることもあります。
骨の硬さは、検査で計測することができます。
昨日行ったこの患者様の症例については、まだまだ、問題が多くありました。
この続きは、次回のブログでさらに解説します。
次回のブログは9/24(木曜日)になります。
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