インプラント治療後のケアー:その4
6/2(月曜日)です。
今日も前回の続きで、『インプラント治療後のケアー:その4』になります。
今回のシリーズでは、インプラント治療後のケアーとして、ブラッシング、洗口剤、メインテナンスの重要性について解説してきました。
今日の4回目は、『ナイトガード』の重要性についてお話しします。
ナイトガードについては、このブログでも良く書きますが、非常に大切な話です。
『ナイトガード』とは、簡単に言えば、スポーツ選手がする『マウスピース』のことです。
私達がインプラントを行う際に最も注意するケースが
『歯ぎしり』や『くいしばり』です。
インプラントには 天然歯と違い 歯根膜という『クッション』が存在しないために 噛む力が 直接加わってしまいます。
『歯ぎしり』や『くいしばり』がある方はこうした力をさらに受けやすいのです。
『歯ぎしり』や『くいしばり』が強い方にはインプラントをお勧めしないこともあります。
(歯軋りを強くしている方は歯を見ると削れている部分が認められます。また歯軋りで天然歯がダメになった場合にはインプラントを行っても同様にダメになる可能性があります)
私が今まで経験した中で、インプラントがダメになった原因で最も多いのがこの『歯ぎしり』と『くいしばり』によるものです。
『歯ぎしり』と『くいしばり』による『力』はものすごいものです。
『歯ぎしり』と『くいしばり』のことを私達歯科医師は、『ブラキシズム』や『クレンチング』と言います。
ほとんどの方が必ずといっていいほど就寝時に『ブラキシズム』や『クレンチング』をします。
ただし、力の大きさ(強さ)にはかなり差があります。
『ブラキシズム』や『クレンチング』があるかどうかは、歯科医院で検査してもらうと良いでしょう。
また、『ブラキシズム』や『クレンチング』を自覚されている方は必ず 『ナイトガード』を装着して就寝することが必要です。
『ナイトガード』は、インプラント治療後だけでなく、歯周病や顎関節症の予防にもなります。
『ナイトガード』の作製は簡単なものです。
歯の型を取るだけです。
型を取れば、次の日には完成します。
(お待ちいただければ、1〜2時間で完成できますが、具体的な時間は通院されている歯科医院で聞いてみて下さい)
歯科医院によっては作製に1週間程度時間がかかることもありますので、
あらかじめ聞いておいた方がいいでしょう。
次回のブログは6/5(木曜日)になります。
次回は、今日の続きで、『インプラント治療後のケアー:その5』です。
ナイトガードについてさらに詳しく解説します。
今週(5/30〜6/1)のインプラント手術報告
今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から上顎の前歯部にインプラント埋入を行った1症例について解説します。
上顎の前歯部が1歯欠損しているケースです。
術前に骨幅を十分把握するために、 CT撮影を行い、 インプラントのシュミレーション・ソフト(シンプラント)を使用し、コンピューター解析を行いました。
この診査により、骨幅は十分だったため、骨の増大術(GBR法)が必要なかっただけでなく、ほとんど切開を行わないで、インプラントの埋入が行えました。
こうした インプラントのシュミレーション・ソフト(シンプラント)がなかった時期には、実際の骨幅を正確に把握するのが困難だったために、最終的な骨幅の確認は、手術時でしか分からないものでした。
今回の手術は、患者様の同意を得て、手術状況をビデオ撮影してありますので、まとめ終わりましたら公開する企画を考えています。
また、このケースは、今後 抜糸、手術後の予後、仮歯の作製、型取り、被せ物作製といった全ての治療順をビデオ撮影し、アップする予定でいます。
なかなか全ての手順をビデオ撮影できることは少ないのですが、今回は患者様のご協力によるものです。
これにより、実際の治療が良く分かるかと思います。
もちろん被せ物の完成(装着)まにでは、まだまだ時間(期間)がかかりますが…
使用したインプラントは、 アンキロス・インプラント 直径3.5ミリ、長さ9.5ミリ が1本でした。
骨増大『GBR法』を行わず、切開も最小限でしたので、手術時間は、約5分程度でした。
今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約3〜4ヶ月後に仮歯を作製
3. 仮歯で2〜3週間程度経過をみて型取りです
4. 型取りの後、 約2週間で完成した被せ物を装着し、完了です。
医療情報コーナー
今日は、このブログで良く書いている『禁煙』の話です。
なぜ良く書いているのかと言いますと、喫煙者は、歯周病にもインプラントにも非常に悪影響だからです。
以下のような記事を見かけましたので、紹介します。
都道府県9400人を対象に調査 喫煙者の7割が「ニコチン依存症」 自覚しているのはそのうち6割
ファイザーが行ったニコチン依存度調査によると、喫煙者のうち約7割の人が「ニコチン依存症」で、そのうちニコチン依存症であることを自覚しているのは約6割であることが明らかになった。
このインターネット調査は、各都道府県の男女100人ずつ、合計9400人の喫煙者を対象に4月10-15日にかけて行われた。
ニコチン
依存症を診断するスクリーニングテスト(TDS)を実施したところ、喫煙者の70.7%がニコチン依存症であることが分かった。
男女別にニコチン依存症の割合を見ると、男性が69.9%、女性は71.7%。
ニコチン依存症の割合を地域別に見ると、最も高いのは鳥取県の79.5%で、最も低いのは京都府の63.5%だった。
ニコチン依存症と判明した喫煙者6656人のうち、ニコチン依存症であることを自覚しているのは60.0%にとどまった。
ニコチン依存症を自覚している人の割合が最も高いのは大阪府の78.9%、自覚している人が最も少ないのは徳島県の48.9%で開きがあった。
ニコチン依存症という病気を知っているか 質問したところ、喫煙者の61.6%がニコチン依存症を知っていると回答した。
ただ、「医療関係者に禁煙について相談したことがありますか?」という項目では、9割を超える喫煙者が相談経験がない実態も明らかになった。
禁煙に挑戦するも、成功しない実態が明らかに
今までに禁煙に挑戦したことがあるか 質問したところ、68.2%が禁煙したことがあると回答。
禁煙経験のある喫煙者6414人に対し、禁煙回数では、「2回」が31.0%で最も割合が高く、「1回」は25.8%だった。
「5回以上」の禁煙経験を持つ喫煙者も20.8%と多く、5人に1人は禁煙に5回以上トライするものの失敗している実態も浮き彫りになった。
そのほか、禁煙挑戦者の71.9%は「自分の意志のみ」で禁煙にトライしたと答え、禁煙ガムを使用した人は8.9%、禁煙パッチを使用した人は2.4%にとどまった。
「今すぐにでも禁煙に挑戦したいと思うか?」という質問では、
43.1%が「はい」と答えており、喫煙者の半数近くは禁煙に対する意欲があることが分かった。
次回もこの禁煙の話題について書きたいと思います。
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医
神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 、 サイナスリフト、 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例、 無料相談コーナーもあります。