歯周病は治るのか?:その1
1/31(月曜日)です。
このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週 月曜日 にアップしています。
今日のテーマは、『歯周病は治るのか?:その1』になります。
『歯周病は本当に治るのか?』ということは、最も気になるところだと思います。
このHPでも 歯周病は治るのか? というテーマで解説してあるページがあります。
現在歯周病で悩んでいる患者様にとっては、
「歯周病は治るのか?」
ということは本当に気になるところであると思います。
まず 始めに その答えからお話します。
中程度までの歯周病であれば、十分改善します。
状況しだいで、重度の歯周病であっても改善する可能性もあります。
骨再生治療を行えば、骨の回復(再生)もかなり行えることができます。
しかし、あまりにも非常に進行した歯周病の場合には、治りません。
これが答えです。
具体的な話しは以下で解説しますが、
私のような歯周病専門医 であっても全ての歯周病を治療できるわけではありません。
しかし、大切なことは
どの歯が残るのか?(治療可能なのか?)
どの歯は抜歯なのか?(治療不可能なのか?)
をきちんと判断することです。
単に抜歯しないだけの治療はもっとも簡単です。
患者様が抜歯を希望しなければ、抜かなければ良いのですから…
これほど簡単なことはありません。
しかし、これでは歯周病は治らないのです。
歯周病は感染症 ですので、治療を行っても治らない歯を放置すると
必ず 他の歯に感染してしまいます。
つまり、さらに多くの歯を失ってしまうのです。
歯周病は、感染症 であることをしっかりと認識することが 歯周病治療を行うための第一歩なのです。
以下の図の左側は、正常な(健康な)状態の図です。
右側は歯周病が進行した状態です。
歯周病が進行すると骨吸収が起こるのです。
以下のレントゲンの青線は骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は骨吸収を起こした現在の状態の位置です。
赤色は骨吸収を起こした領域です。
歯周病になると骨吸収が進行することが分かるかと思います。
次に重度歯周病の歯を抜歯した状態の写真を見てみましょう!
黒っぽく見えるのが歯石です。
こんなものが歯肉の中に付着しているのです。
大変なことです。
このような状態は重度歯周病です。
こうなると治療することは不可能です。
こうなる前に歯周病治療 が必要なのです。
できれば、中程度歯周病までに治療すれば一番良いのですが…
それでは、
『中程度とはどのような状態であるのか?』
『非常に進行した歯周病(重度歯周病)とはどのような状態か?』
『どこまで進行したら、抜歯となるのでしょうか?』
『また、治る場合、どこまで改善するのでしょうか?』
歯周病は、歯周病細菌による感染症 です。
そして、感染が進行すると 先程のレントゲンのように 歯を支えている骨が吸収 します。
この骨吸収がどの程度進行しているかが、歯を残せる大きなポイントになります。
ただし、骨の吸収だけで、治る基準 や 抜歯の基準 を正確に決めることは非常に難しいことです。
この理由として、歯周病は、生活習慣病であり、さまざまな要因から成り立っているからです。
歯周病の原因は、
1. 歯周病細菌
2. 歯磨きが適切にできていない(1.の原因になります)
3. 噛み合わせ (歯ぎしりを含む)
4. 喫煙者
5. 食生活、運動、飲酒、睡眠、ストレス…
等です。
そのため、単に骨の吸収があるからダメ(抜歯)ということではありません。
中程度以下の歯周病で、骨吸収がさほど少なくても、
歯磨きができていない、歯ぎしりが強い、噛み合わせが悪い、喫煙している ということが重なっている患者様では、治らない可能性が高くなります。
逆に骨吸収がある程度ある 重度歯周病でも
今後 徹底して歯磨きをきちんと行うことができる
喫煙や生活習慣が適切である
等も問題がなければ、治る可能性も十分あります。
それでは、「中程度の歯周病」とは どのような状態なのでしょうか?
歯周病の進行程度をあらわす検査には、
1. 歯周病ポケット検査
2. レントゲン写真による骨吸収程度の検査
3. 噛み合わせの検査
等があります。
こ
の詳細は、こちら をクリックして下さい。
まず、歯周ポケット検査 において、5ミリ以上の歯周ポケットであった場合には、
中程度になります。
ちなみに7ミリ以上は、重度歯周病です。
しかし、もっとも重要なのは、レントゲン写真による骨吸収程度 の検査です。
歯周ポケットが7ミリ以上あっても、レントゲンで骨吸収がない場合もあります。
骨吸収がなければ、歯周ポケットが7ミリ以上でも 中程度以下の歯周病です。
言い換えれば、骨吸収が進行していると 状態としては悪いのです。
また、同じ歯周ポケットでも検査時に出血がある場合には、問題があります。
出血があるということは、現時点で進行している歯周病であるということです。
例えば、5〜6ミリ程度の歯周ポケットでも、出血があり、レントゲンで骨の吸収が進行していれば、重度歯周病ということになります。
※ ただし、出血がなくても歯周病が進行している場合もあります。
これは、喫煙者に多く見られる症状です。
1/3程度以下の骨吸収であれば、中程度の歯周病と言えます。
少し歯周病の程度が分かってきたと思います。
次回のブログでは、重度歯周病とは どのような状態であるのか?
ということと
実際に歯周病は治るのか?
という話しをしたいと思います。
歯周病の治療を行う際には まず歯周病の検査が重要です。
検査なしでの治療は考えられません。
適切な検査を行って 始めて 歯周病の治療計画が立てられるのです。
また、歯周病について患者様ご自身が十分理解をされることも重要です。
歯周病は生活習慣病です。
そのため、単に歯科医院での治療だけでは決して治りません。
これは 糖尿病 や 高血圧 といった病気と同じです。
高血圧 や 糖尿病の方は、
「病院から処方される薬を服用していれば 治る!」
ということはありません。
ご自身での 正しい食生活 等の改善を徹底して行わないと治らないのと同じです。
そのため、患者様ご自身が歯周病について十分理解することが
治療の第一歩なのです。
私が毎日 歯周病の患者様を治療する上で
この「歯周病について理解する!」
ということが本当に重要であることを感じています。
歯周病についてご理解が得られない患者様は現実問題として
ほとんと治っていない か 再発しています。
また、歯周病治療内容をご理解していないために
治療が中断されるケースも多いのです。
重度歯周病の患者様の典型的なパターンとして
治療が続かない!
多くの歯科医院を転々とする!
等が多く見られます。
歯周病に対して十分理解し、
治療に望むことが重要です。
歯周病は一度治っても 再発率が高い疾患です。
「ご自身の歯で一生食べていきたい!」
と思っていられる方は 真剣に取り組まないと治りません。
私自身は、重度歯周病の患者様が来院された場合、
かなり厳しく 現状を説明します。
患者様の中には そうした厳しい話しに嫌気がさしてきて
来院されなくなる方もいらっしゃいます。
しかし、私自身は、
重度歯周病は 患者様ご自身の
「治す!」
という強い気持ちがなければ けして治らないと思っています。
また、実際に一度歯周病治療を行っても 再発してしまいます。
「治したい!」
という気持ちをもっていただきたいからこそ
現状(歯周病)をきちんと理解していただきたいのです。
次回のブログは、2月7日(月)になります。
次回のブログは本日の続きになります。
さらに詳細な話しを解説します。
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