口臭の話し:その15
2012年6月4日(月曜日)です。
このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。
今日のテーマは、『口臭の話し:その15』になります。
すでにこのテーマも15回目となりました。
このブログは歯周病ブログですので、簡単に口臭の話しをするだけの予定でしが、
反響が大きく、すでに15回となりました。
だんだん歯周病ブログとはズレてきていますが…
昨日は口臭の権威である 大阪のほんだ先生のところに勉強に行ってきました。
私 と もう一人の先生 と
今回はスタッフ2人を連れて勉強してきました。
2名のフタッフは、日本歯周病学会 認定歯科衛生士 であり、
普段は歯周病治療を中心にして診療に携わっています。
そのため、口臭の勉強というと まったく違う分野のため、戸惑いもありましたが、
普段では学べないことが多く、勉強になったようです。
診療というのは、先生1人が頑張ってもうまくいきません。
診療を支えるフタッフも 診療内容をきちんと理解していないと
適切に進めることはできません。
今後も頑張っていただきたいものです。
それでは、本日の話しになります。
前回のブログで「唾液の緩衝能」という言葉がでてきました。
緩衝能(かんしょうのう)と読みます。
この唾液の緩衝能(かんしょうのう)は、口臭を学ぶ上で重要なキーワードになります。
前回のブログを読まれていないと
理解できない部分もありますので、先に前回のブログを読まれて下さい!
いつものようにQ & A 形式で始めましょう!
Q
唾液の緩衝能とは?(緩衝能力が低いと虫歯細菌が増える!)
A
唾液の緩衝能とは、どのようなものなのでしょうか?
また、口臭とはどのような関係にあるのでしょうか?
通常口腔内のphは、中性状態を保っています。
pHは6.8〜7.0です。
この中性状態を保つことが重要なのです。
例えば、歯の表面にある硬いエナメル質が虫歯細菌で溶けるためには
pHが約5.5以下になることが必要です。
(歯肉が下がると見えてくる 根元の象牙質はpH6.0以下で溶ける)
pHの低下は、さまざまなことで起こります。
飲食物、虫歯細菌が産生する産(乳酸)等が口腔内を酸性化させる主な原因です。
口腔内が酸性に傾いた状態を中和させる機能を緩衝能と言います。
この中和させるのが唾液です。
唾液はとても重要な働きをしています。
このブログでも何回も唾液の重要性について解説してきました。
具体的には、唾液中の重炭酸塩 や リン酸塩 が 酸性に傾いたpHを中性に戻してくれます。
食後直後から口腔内は酸性に傾きます。
(細菌が乳酸を産生するためです)
しかし、唾液の緩衝能により30分程度で中性に回復するのです。
もし、唾液の分泌が少ない人であったり、
唾液の緩衝能が低い人であれば、
酸性状態となってしまいますので虫歯になりやすいということになります。
間食が多い人 や
加糖入り飲料を食間に好む方は、
pHが酸性状態に傾いた状態のままとなってしまうため、虫歯になりやすいのです。
また、酸っぱい物を食べると唾液が出るのは、
酸性に傾いた状態を中性にもどそうとする作用があるためです。
これで、なんとなく「唾液の緩衝能」が分かったと思います。
中和ですね。
この「唾液の緩衝能」の検査は、非常に簡単な方法で行なえます。
「歯をきちんと磨いているのに虫歯になりやすい!」
という方は、唾液の緩衝能が低い(中和能力が低い)のかもしれません。
「唾液の緩衝能」の検査は、唾液採取した唾液を試薬に入れれば、
すぐに判定できます。
予防歯科を行なっている歯科医院では、こうした検査を行なっているとことも多いと思いますので、
ご希望される方は、通院されている歯科医院で聞いてみると良いでしょう。
それでは、唾液の緩衝能力(中和能力)が低い人の対処方法です。
唾液の緩衝能力(中和能力)が低い人は、口腔内が酸性化した状態が続きます。
口腔内が酸性化した状態が続くと虫歯になりやすくなったり、口臭が起こりやすくなります。
そこで唾液の緩衝能力の低い人は、以下の方法で対応します。
1.食事生活の改善
1口 30回は噛むようにします。
よく噛むことで 唾液の分泌が促進され、唾液緩衝能力が低いのを補います。
また、和食中心の食生活を心がけることが有効です。
特に朝食にパンとコーヒー等だけの人も多くいますが、
こうした食生活は噛む回数が少なくなるだけでなく、
炭水化物や糖分を含む粉系の食べ物は、粘膜に付着した残りやすい食品です。
繊維質を多く含む食生活が重要です。
2.舌の上の食物残渣を取り除く
食後の食べかすは、
歯の隙間に約10%
舌の上 や 頬 等の粘膜に約90%
残っています。
つまり、食べかすが最も残っている 舌の上 や 粘膜 を清潔にすることが重要なのです。
食物残渣が舌の上に残ると口腔内は酸性に傾きます。
そこで食後には、舌の上の汚れを取り除くことが重要です。
詳細は以前のブログで解説した「舌磨きの話し」を参考にして下さい。
以下をクリックして下さい。
3/5のブログ(舌磨きはどの程度行なった方が良いのか?)
ただし、絶対に舌を歯ブラシ等で磨いてはいけません。
舌をブラシで磨くことは禁忌です。
舌を傷つけてしまい、さまざまな問題を引き起こします。
3.酸性化しやすい飲食物は避ける
唾液の緩衝能力が低い方は、口腔内が酸性化しやすい飲食物は避けることが重要です。
特に食間にコーヒー や 糖分を含む飲料は避けるべきです。
そして「お口直し」を行なって下さい。
この「お口直し」が口臭対策にとってとても重要な行為なのです。
この「お口直し」は、食後の口臭を抑えることが可能になります。
次回
「食後に重要なお口直しとは?」
を解説します。
次回のブログは、6月11日(月)になります。
口臭で悩んでいる方は非常に多く、
当医院でも口臭外来を新設するために現在準備を行なっています。
今年の夏頃に「口臭外来を開設」する予定です。
正確な日時等が決まりましたら お知らせします。
口臭外来前に 完全に無臭にするための
口臭用品の取扱を口臭外来開設 前より開始する予定です。
ブログは無料で開設できるかわりに、
企業広告が掲載されます。
ブログのテーマに合わせて掲載されるわけです。
そのため、このブログには口臭予防用品というような広告がありますが、
きちんとした根拠のある製品を使用しないと
効果がないだけでなく、
よけい口臭が悪化することも多いのです。
今月 もしくは 来月のブログでは、
口臭を無臭にするためのケアー用品を紹介します。
口臭の原因により使用する製品は違います。
そのため、
適応でない製品(口臭原因と合った製品を選択することが重要!)や
誤った使用方法
では効果がありません。
このブログでご紹介する製品は、
口臭を完全に無臭にする製品です。
このブログの下の方にも
「1秒でできる口臭対策は?」
というような広告があります。
これが、本当であるならば
誰も口臭で悩む人はいませんよね。
1秒で治るのですから…
こうした 広告を全て否定するものではありませんが、
あまり嘘くさいものには だまされないように注意して下さいね。
このブログは、当然のことながら 科学的根拠のある情報となっております。
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オリコン歯科医院ランキング2012年度版発表!
オリコン(音楽のオリコンチャートが有名ですが…)の2012年度版が
公表されました。
オリコンは、音楽以外でもさまざまな分野でアンケート調査を元にしてランキングを発表しています。
当医院はインプラント治療で 11部門中 5部門で ベスト10入りをしました。
ランキングされた多くの歯科医院は、大学病院 や 規模の大きい歯科医院ばかりでしたので、当医院のような小規模の個人歯科医院が選出されることはとても喜ばしいことです。
今後も多くの患者様に支持されるよう スタッフともどもがんばってきたいと思います。
ランキングの詳細は、以下をクリックして下さい。
オリコン2012年 インプラント治療前のケア・説明部門: 7位
オリコン2012年 治療後のアフターケア・保障制度の充実度部門: 6位
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