老化:9

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前回は『酸素』は『酸化』することをお話しました。
(酸化は金属が錆びたり、火が燃えるということです)
そして『酸化』の結果できたのが『活性酸素』でした。
この『活性酸素』が体に問題を起こすのです。

今回はこの『活性酸素』についてもう少し詳しくお話します。
『活性酸素』は生体内の細胞を『酸化』させることにより細胞の正常機能を狂わせます。
これが動脈硬化、糖尿病、ガンや皮膚のシミやしわと言った病気を引き起こします。
悪いやつですね。
こんなやついなければ良いのですが…
でも『活性酸素』にもちょっと良いとこもあるのです。
『活性酸素』の悪いことばかり言ってはかわいそうなので良いこともお話します。
『活性酸素』は生体に入ってきた細菌をやっつける手助けをします。
通常、生体内にばい菌(細菌)が侵入してくると白血球やマクロファージ
(聞いたことがあるかもしれません)といった血液の成分が戦いを始めます。
『活性酸素』はその時の白血球やマクロファージの武器なのです。
白血球やマクロファージがマシンガン(活性酸素)を持って細菌と戦っていると思って下さい。
マシンガンは強力な武器です。
どんどんと細菌を攻撃します。
しかし、問題なのはその命中率です。
あまり命中率がよくないのです。
そのためばい菌(細菌)を倒すだけでなく、正常な体まで撃ってしまうこともあります。
良いやつなんだか悪いやつなんだかわかりません。
ちなみに『膿み』は生体に侵入してきた敵であるばい菌(細菌)と戦った白血球等の死骸です。
歯肉が腫れる方がいらしゃると思います。
歯肉が腫れる時に『膿み』が出ます。
これは戦いが終わった後で白血球等の死骸が出てきているのです。
歯肉が腫れている方は体の中で大変なことが起っているのですよ。

次回はなぜ『活性酸素』が生じるのかをお話したいと思います。

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