インプラント 歯周病 専門医のブログ:抜歯即時インプラント:その4

抜歯即時インプラント:その4

昨日まで 抜歯即時インプラント は患者様にとって 治療回数 や 麻酔回数 の負担が少なく、有益な治療であることを書いてきました。

今日も 抜歯即時インプラント の続きです。

今日は抜歯し、同日にインプラントを行うだけでなく、縫合をしない治療法を紹介します。

術前から 治療途中の状態、型を取るところから 被せ物を装着した後 の状態まで、全て写真で紹介します。

抜歯即時1,2本物

上の 写真1 は初診時の状態です。 前歯が折れているのがわかるかと思います。
さらにこの歯は虫歯となっており、歯を保存することはできない状態でした。
上の写真2 はその時のレントゲン写真です。

歯が折れた場合、基本的に抜歯となります。
歯が折れてしまった原因として神経がないことがあげられます。

神経のない歯はもろく通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。
こうした状態を患者さんに説明する時に” 木 “に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした木は たたいたり、蹴ったりしても 折れたりすることはありませんが、枯れた木は折れる可能性があります。
神経を取った歯も 枯れた木 と同じような状態になります。
神経のない歯は 血液供給がなくなるため もろくなってしまうのです。

歯の根が破折してしまった場合、折れている場所にもよりますが、ほとんどの場合 抜歯となります。
ここで問題なのが、折れてしまった歯が何とかならないものだろうか と考え、抜歯をためらい、時間が経過してしまうことです。
破折したままの状態でいると 破折した部分から感染が起こり、周囲骨の吸収が起こります。
骨の吸収が大きく起こるとその後に インプラントを埋入する場合には 非常に不利な状態になります。
もし、歯根破折と診断された場合には早期に対処(抜歯となることが多い)する必要性があります。

さてここで症例に戻ります。

抜歯即時3、4本物

上の写真3は抜歯をした状態です。
もちろん抜歯したところは見たことはないと思います。
以外に出血はしていないと思います。
炎症が少ないからです。
炎症が多いと出血はもっとあります。
炎症とは歯周病の状態であったり、
先程書きましたように、歯が割れてから時間が経過し過ぎると炎症が起ります。
そうした場合には抜歯時には出血が多くなります。

上の写真4 は切開をせずそのままインプラントを埋入しているところです。

抜歯即時5,6

上の写真5 はインプラント埋入後、“蓋”をした状態です。
見える金属の“蓋”はインプラントではありません。
単にインプラントの上にある“蓋”です。
『縫合』はまったくしていません。

この後、インプラントと骨が結合(くっつくまで)両隣の歯と『仮歯』を接着材で固定します。
審美的に問題になることはありませんし、
金属の“蓋”も見えることはありません。
治療後の痛みには個人差がありますが、切開や縫合をしていないため、
通常のインプラント手術より痛みや腫れが生じる可能性は低いです。

上の写真6 はインプラント埋入後、3ヵ月の状態です。
『仮歯』を除去したところです。
インプラント埋入時にした“蓋”が見えます。
型を取る時にはこの“蓋”を外します。

今日はこれで終了です。
明日は型を取るところからです。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。