くすり の 効果 と 副作用:その4

今日も薬の話の続きです。
細菌の進化と抗生物質

前回は抗生物質の一つの働きとして『細菌の細胞壁』を攻撃することにより、細菌を死滅させることをお話しました。
しかし、細菌もこのまま黙って攻撃されているだけではいきません。
鎧(よろい)を強化してきます。
細菌は抗生物質に攻撃されても壊れない鎧(よろい)を開発します。
これにより、細胞壁は壊されなくなります。
ニュー(NEW)細菌の誕生です。

しかし、抗生物質もだまってはいません。
ニュー(NEW)抗生物質の誕生です。
強化された抗生物質は『ニュー鎧(よろい)』も破壊してしまいます。
すごいです。
ニュー(NEW)抗生物質により、ニュー(NEW)細菌はあっけなく死滅しまったのです。

残念!

しかし、戦いはこれで終わったわけではありません。

細菌はまたあたらたに強化して復活します。
ニューニュー(NEW NEW)細菌の誕生です。

細菌はさらに進化していったのです。

この進化した細菌の名前を『耐性菌』と言います。

『耐性菌』
聞いたことがあるかもしれません。

こうした戦いにはきりがありません。
戦いは永遠と続くのです。

現時点では細菌の進化がまさっています。

耐性菌として有名なものに『MRSA』というものがあります。

『MRSA』とは、メチシリン・レジスタント・スタヒロコッカス・アウレウス
の略で、メチシリン(抗生物質の名称)に耐性を獲得した黄色ブドウ球菌のことです。
つまり、抗生物質が効かない細菌のことです。

MRSAは1961年に英国で最初に報告されました。
その後、1970年代に米国で報告され、
日本では、1980年代になってMRSAの出現が報告されています。

1929年フレミングが、青カビ(微生物)から偶然発見した抗生物質により、人間にとって恐怖であった感染症は劇的に解消されました。
先にも書きましたように抗生物質は20世紀最大の発見です。

地球の誕生から生息していた細菌は、この20世紀最大の発見(抗生物質)により壊滅的な打撃を受けました。

細菌にとっては抗生物質の出現は危機的なこととなってしまいました。

長い年月の間生息してきた細菌にとってなんとかしなければならないことです。

耐性菌とは、そうした抗生物質に対抗する細菌の防衛手段だったのです。

しかし、この耐性菌の出現の裏側には、抗生物質の乱用が関わっていました。

次回は『耐性菌』についてです。

また、現在毎日書いているブログですが、暫くの間 数日おきに書きます。
学会発表でまとめなければならないことがあり、ブログを書く時間がちょとないもので、
すみませんが、次回のブログは11/15(木曜日)になります。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、GBR法、サイナスリフト、審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは治療費(費用)の説明やインプラント症例、無料相談コーナーもあります。