金具を使用しない審美性の高い義歯:ノン クラスプ デンチャー:その2

4/28(月曜日)です。

今日も前回の続きで、『金具を使用しない審美性の高い義歯:ノン クラスプ デンチャー:その2』になります。

前回のブログでは、ノン クラスプ デンチャーがどのようなものか解説しました。

今回は、ちょっと難しい話にはなります。

ノン クラスプ デンチャーの適応症

金属製の金具(バネ)がないため、義歯との固定は、

義歯の床(ピンク色のプラスチックの部分)を歯の出っ張り

に引っ掛けて固定します。

この歯の出っ張りのことを

『アンダーカット』と言います。

『アンダーカット』は、

『ノン・クラスプ・デンチャー』

動かないための『引っかかり』なのです。

『アンダーカット』が少ない場合には適応となりません。

『ノン・クラスプ・デンチャー』の種類

『ノン・クラスプ・デンチャー』と言ってもさまざまな種類

があります。

使用する材料や作製する会社によりその性質は違います。

使用する材質による種類(違い)

1 『スーパーポリアミド樹脂製:ナイロン系』

  利点
この樹脂の特徴として、義歯自体が非常に柔らかく“たわみ”があります。そのため、破折がしくにいのが特徴です。
破折しにくいということは、樹脂の厚みを薄くできるため、違和感が少ないのが特徴です。

ノン・クラスプ・デンチャーの素材としては、優れていおり、今まで主に使用されてきた素材です。

ある歯科技工所では、今まで、通常に使用していて義歯が割れたことは1回もないと言っていました。
100%割れないとは言えませんが、それほど割れにくいのでしょう。

“たわみ”があるため、『アンダーカット』に左右されにくい。

“たわみ”があるため、適応範囲が広い。
  
 欠点
柔らかい特殊な樹脂を使用しているため、修理が非常に困難です。

例えば、義歯を作製後には、ある程度期間が経つと、歯肉は必ず痩せて来ます。

歯肉が痩せた場合には、通常、『裏打ち(リライニング、リベース)』という処置を行います。
しかし、この『スーパーポリアミド樹脂製』は『裏打ち(リライニング、リベース)』が医院内では基本的にできません。
そのため、歯肉が痩せた場合には、基本的に義歯を再製する必要性があります。

破損した場合にもその場での修理がしにくい。

2 『ポリカーボネイト樹脂製』
  利点
『裏打ち(リライニング、リベース)』が可能です。
また、修理も可能です。

通常の保険の義歯(アクリルレジン)と比較すると
硬さが約2倍、衝撃に対する強さが約8倍あります。

  欠点
先程のスーパーポリアミド樹脂製よりは、硬い材質です。
そのため、義歯の厚みが必要になります。

また、“たわみ”が少ないため、スーパーポリアミド樹脂製よりは、適応範囲が狭い。

どちらの素材が優れているということは言えませんが、
壊れたり、歯肉が痩せた場合に 新しく作成することを前提であれば、柔らかい素材の『スーパーポリアミド樹脂製』の方が良いかもしれません。

修理等を重視する場合には、『ポリカーボネイト樹脂製』が優れている材料です。

現実問題として、義歯の修理がしにくいというのは、大きなマイナス点であるため、当医院では、『ポリカーボネイト樹脂製』を採用しています。

* 使用材質による問題点等は、後に詳細を記載してあります。

* スーパーポリアミド樹脂製は、修理ができないということではありませが、非常に困難です。

警告!
現在、『スーパーポリアミド樹脂製のノン クラスプ デンチャー』は、日本国内に数多く存在します。

しかし、実は、その一部(多く? ほとんど?)は、日本で作成されているものではありません。

ちょっとビックリしますね!

海外義歯(今回は、どこの国とは言いませんが…)の危険性については、今回のテーマの最後に解説したいと思います。
是非御覧になって下さい。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
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