2016年10月20日のインプラント症例ブログ
2016年10月20日(木曜日)です。
このブログはインプラントの症例を報告するサイトです。
今 大学病院でこのブログをアップしています。
当医院は、木曜日は休診なのですが、
毎週木曜日は、大学で診療と講義を行っています。
今朝も外来診療なのですが、少し予約まで時間があったので
ブログをアップしています。
このところ講演が続いており、
なかなかブログをアップするのに時間がなく、
毎週できていません。
講演に使用する資料作りは、結構大変で
毎月大学で行っている講演のための資料は、
毎日4〜5時間作っても20〜25日間かかります。
講演のスライド作りのためには、文献を調べたりすることも
結構時間がかかります。
まあ 大変な分 自分自身のためにもなりますが…
こうした講演を続けていると
さまざまなところから声がかかり、
さらに講演が多くなっていきます。
そろそろ物理的に限界が近くなっているので、
これ以上増やさないようにしないといけません。
それでは本日の症例報告です。
いつもこのブログでご紹介する症例は、骨吸収が起こっているケースがほとんどで
GBR法(骨増大法) やソケットリフト法 、サイナスリフト法(上顎底挙上術) 等を行ってインプラントを埋め込むことが多いのです。
このブログは、特別なケースや難しいケースをご紹介することが多いのですが、
骨吸収もなく、比較的簡単な症例も多くあります。
あまりこのブログではご紹介しないだけです。
本日ご紹介する症例(再アップケース)は、非常に簡単な症例です。
再アップ症例になります。
ただし、欠損のままにしておくと 今後大きな問題が起こりやすい症例です。
それでは早速見てみましょう。
以下のレントゲンは初診時になります。
下顎の左右奥歯(2歯づつの合計4歯欠損)が欠損しています。
このような症例は非常に多く存在します。
多くの場合、奥歯が欠損すると以下のようなパターンで病状は進行していきます。
1.奥歯が欠損する!
2.義歯を作成するが 違和感が強く使用できない!
3.そのまま欠損を放置する!
4.噛む場所が限定されるため、残っている奥歯に負担がかかる!
5.奥歯で噛めない分、前歯に負担がかかる!
6.歯並びが悪くなる!
7.上顎が欠損すると噛み合う下顎が、下顎が欠損すると噛み合う上顎が挺出する!
このようなことが起こると
残っている歯が歯周病であった場合、急速に歯周病が進行します。
残っている歯が神経がない歯であった場合、加重負担により歯根破折 を起こします。
特に歯根破折 は大きな問題です。
歯根破折 を起こした歯は、基本的に抜歯です。
奥歯が欠損することにより、前歯に負担が加わり、前歯が歯根破折 を起こす症例は良く経験することです。
それでは 本日の症例に戻りましょう。
以下の赤丸:●は、神経がない歯です。
神経がない歯が多いですね。
このまま奥歯が欠損していると 上顎の前歯部に負担が加わり、
上顎の前歯部の赤丸:●の歯は歯根破折 を起こしてくる可能性が高いのです。
患者様のご希望としては、
『義歯(入れ歯)は嫌なので、固定式のインプラントにしたい!』
『他の歯は大きな治療はせず、このままにしたい!』
とのご希望がありました。
そこで、以下のような治療計画になりました。
骨吸収もほとんどないため、単にインプラントを埋入するだけです。
非常にシンプルな治療計画です。
以下がインプラント治療が終了した直後です。
治療期間は、約3ヶ月です。
インプラントを埋入(手術後)後、
骨とインプラントが結合(くっつく)まで約2〜3ヶ月かかるためです。
非常に簡単な症例ですが、奥歯をきちんと噛めるようにすることで
この患者様の将来性は格段に向上します。
治療費
インプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。
インプラント 1本 160.000円(消費税別)
被せ物(白い歯) 1歯 100.000円(消費税別)〜
インプラントの土台(アバットメント) 1装置50.000円(消費税別)
になります。