プラットホーム・スイッチング:platform switching:その2
今日は、プラットホーム・スイッチングの2回目になります。
一般的なインプラント構造について解説していきます。
インプラントは下図のように大きく分けて
3つの構造(パーツ)からできています。
1 フィクスチャー(インプラント本体)
2 アバットメント(土台)
3 上部構造(被せ物、補綴物)
プラットホーム・スイッチングを理解するためには、
まずは、
インプラントの基本構造を知ること、
インプラントと骨の関係を知ることが
基本になります。
上記のフィクスチャー、アバットメント、上部構造をよく覚えておいて下さい。
今日のプラットホーム・スイッチングの話はこのインプラントの構造のみです。今朝は出かけなければならないところがありまして…
詳細は インプラントの構造を参考にして下さい。
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次回のブログは1/21(月曜日)になります。
次回のテーマは『インプラント埋入後に骨が吸収する理由』です。
今週(昨日)のインプラント手術報告
今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から 『GBR法』
を行った1症例について解説します。
このケースはインプラントと同時の 『GBR法』
ではなく、インプラント治療前に 『GBR法』
を行ったものです。
このブログを見ている方の多くは 『GBR法』
について知っている方が多いと思いますが、簡単に 『GBR法』
について説明したいと思います。
インプラントを行うためにはしっかりとした骨が存在することが第一条件です。
しかし、歯周病 の放置や 歯を欠損のままにしていた等により骨が吸収し、いざインプラントを行おうとしても顎骨は吸収し、痩せ細ってしまっていることが多いのが現状です。
ホームページやブログのさまざまなところでも書いていますが、インプラント が長期的に安定するためには長く、太いインプラントが埋入されることが必要です。
そのためにはしっかりとした骨でないといけません。
骨の幅や高さなない場合には骨を増大させる治療( 『GBR法』)が必要になってきます。
『GBR法』には大きく分けて2つの方法があります。
まず、一つ目の方法ですが、骨が大幅に吸収している場合にはあらかじめ骨を増大させる方法を行います。
吸収部に骨を移植し、周囲骨と一体化するまで待ちます。
一般的にこの期間は3〜6ヶ月かかります。その後インプラントを埋入しますのでトータルの時間は非常にかかります。
この方法を ステージドアプローチと言います。
今回行った治療法です。
それに対し、骨の吸収が少ない場合(若干の骨吸収程度)には、インプラントの埋入と同時にGBR法を行います。
これは上記の方法とは異なり治療期間が短縮できます。
この方法を サイマルテイニアスアプローチと言います。
私が行うインプラント治療において約半分がこの方法を用います。
さて今回、 ステージドアプローチGBR法を行いましたが、この理由として、骨の吸収が非常に大きかったためです。
なぜ骨の吸収が起ったのでしょうか?
その原因は歯根破折 です。
歯の根が折れてしまったのです。
歯の根が折れてしまった場合、基本的には抜歯です。
歯根破折 した直後に抜歯すれば、さほど問題はないのですが、
歯根破折 状態で暫く時間が経過すると割れた部位から感染を起こし、膿みとなります。
膿みは、周囲の骨を吸収させてしまうので、割れたままにしておくと骨はどんどんと吸収してしまいます。
今回は歯根破折したまま、かなりの期間が経過してしまったため、骨の吸収はかなり大きいものでした。
もちろん、 『GBR法』により骨を回復させることは可能ですが、
時間もかかり、患者様の負担も大きいものです。
できれば、避けていきたい治療です。
やはりこのような状態にならないように早めの対応が最も大切です。
GBR法に使用した材料は 『自家骨』および、『人工骨』です。
使用した人工骨は 『β―TCP』 です。
自家骨は、今回の治療部位の周囲から採取しました。
また、 GBR膜 として非吸収性のGore-Tex膜を使用しました。
Gore-Tex膜は吸収しない膜のため、後で取り出す必要性がありますが、今回のような ステージドアプローチGBR法では、再度手術が必要(今度はインプラントを埋入)なため、その時に膜の除去を一緒に行います。
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医
神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 、 サイナスリフト、 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例、 無料相談コーナーもあります。