患者様から受ける質問特集:その15

10/6(月曜日)です。
ちょっと寝坊をして、アップが10:30になってしまいました。
いつも朝に書いているもので…
今日も前回の続きで、『患者様から受ける質問特集:その15』になります。
今日も、前回の続き(質問18の続き)になります。
まずは、2回にわたって行った質問18を再度以下に記載します。
質問18
歯周病で抜歯したところにインプラントを考えているのですが、
インプラント治療を行うと、もともとあった天然歯と同じような状態にまで回復できますか?
噛んだ感じは、天然歯と同じでしょうか?
また、審美的には、どうでしょうか?
そして、
『噛んだ感じは、天然歯と同じでしょうか?』
『歯が長く見える』
『歯と歯の間に隙間がある』
ということについて解説してきました。
今日は、そうしたことにならないような対策について解説します。
まず、骨の吸収に対しては、骨の増大治療を行います。
骨が薄い状態でインプラントを行うと後に審美的にも問題が起ることがあります。
そのため、十分に厚みや高さのある状態まで、骨(骨幅や高さ)を回復させておくことが大切です。
骨を増大(増やす)方法をGBR法と言います。
このブログでもよく書いている内容です。
しかし、GBR法を行えば、完全に元通りに回復できるわけではありません。
また、骨の吸収が大きい場合には、GBR法の難易度も高くなります。
GBR法の難易度が高い場合には、治療も大変になります。
骨の吸収が大きい場合には、 骨移植等が必要になり、
治療後の“腫れ” 等も起る確率が高くなります。
“腫れ” 等が大きくなった場合には、“痛み” 等が起る確率も高くなります。
GBR法は、骨を再生(増大)させる方法ですが、
治療に伴う大変さもあります。
また、技術的にも100%元の状態に回復させることは難しいのです。
しかし、実際の臨床では、骨の吸収がなく、骨の幅や高さが十分あるようなケースばかりではありません。
骨の吸収が起っていることの方が多いのです。
そのため、単に骨の幅や高さを増大させるだけでなく、
治療を受ける患者様の大変さを軽減させるための
『やさしい治療』
『負担の少ない治療』
が大切です。
その一つが 『スプリットクレスト法』と言われる治療法です。
吸収してしまった骨幅を 骨移植を行うのではなく、
骨幅を“押し広げる”ように拡大する方法です。
腫れ等の負担が少なく、現在骨幅の少ないケースでは、一般的に行われるようになっています。
ここまでは、骨の幅が少ない場合の骨増大法(GBR法)について書いてきましたが、骨の高さが少ない場合には、難易度がぐっとアップします。
特に上顎の奥歯において、骨幅が少ない場合には、治療は困難を極めます。
骨が吸収した状態でインプラントを行うと
今回の質問特集の内容である
『歯が長く見える…』
というような状態になります。
大切なのは、骨を吸収させないようにすることです。
それは、
悪い状態を放置しないことです。
歯根破折を放置しない。
歯が欠損したままにしない
歯周病を放置しない
ことが大切です。
悪い状態が長くなると
治療も難しくなり(大変になり)、
審美的にも問題が残ります。
次回は、審美的に問題が起ることとして
『歯肉の厚み(薄さ)』について解説したいと思います。
次回のブログは10/9(木曜日)になります。
今週(10/3〜4)のインプラント手術報告
今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。
日々の臨床で、どのようなことを行っているか 知っていただきたいと思い 今年から始めました。
それでは、今週のインプラント手術の中から上顎の奥歯にインプラント埋入を行った1症例について解説します。
この『インプラント手術報告』でも良く書きますが、上顎の奥歯は、骨が吸収していることが多く、インプラント治療を行う際に、骨の高さが不足していることが多い場所です。
今回のケースでも骨の吸収が大きく、そのままインプラントを埋入することが難しい状態でした。
奥歯が2歯分欠損した状態です。
一番奥は、骨の高さが非常に少なく、1ミリしか存在していません。
その手前は、5ミリ程度です。
このブログで良く書きますが、上顎の奥歯において、必要なインプラントの長さは、
10ミリ程度あることが良い と書いています。
今回は、1ミリ5ミリですから まったく足らないということになります。
得に奥の方は、骨の高さが1ミリしかありませんので、
普通に考えればインプラントは無理になります。
このように骨の高さが非常に少ない場合
には、さまざまな方法を行います。
通常、上顎の奥歯において、
骨の高さが1ミリしかない場合には、
サイナスリフト法という 骨移植を伴う治療を行う必要性があります。
しかし、この治療法は、大変な治療であるため、
治療後の腫れ等も大きくなります。
できるかぎり患者様に『やさしい治療』を行いたいと思っています。
治療の大変さが少なく、腫れや痛みも少ない治療です。
そのため、今回行ったのが、
ソケットリフト法
インプラントの傾斜埋入です。
手前の5ミリの骨の高さが残っていた部分には、 ソケットリフト法を行い、長さ10ミリ ストローマン・インプラント  ( I.T.Iインプラント)  SLAタイプを埋入しました。
ソケットリフト法については、このブログでも良く書きますので今回は省略します。
お分かりにならない方は、以下を参考にして下さい。
・ソケットリフト法
さて、問題なのは、奥の骨の高さが1ミリしかない方です。
今回はこの部位に、骨の増大治療(骨移植)を行わずに、インプラントを埋入しました。
これが、 インプラントの傾斜埋入です。
一番奥の1ミリしか骨の高さが残っていない所のさらに奥には、
骨の高さがある程度残っていることがあります。
“親知らず” にあたる部分”です。
この部分を『上顎結節』と言います。
今回もこの『上顎結節』には、骨が残っていたため、
ここにインプラントを斜めに埋入しました。
先程書いたように『上顎結節』は、“親知らず” にあたる部分です。
歯があった方向で埋入すると 埋入後も歯ブラシがしにくい位置になってしまいます。
そのため、手前に傾けた状態で、斜めにインプラントを埋入するのです。
インプラントの埋入位置は、親知らず部分である『上顎結節』ですが、実際の歯の位置になる部分は、骨の吸収が起っている高さ1ミリの位置です。
インプラントの傾斜埋入では、長さ12ミリのインプラントを埋入することができました。
治療前には、『1ミリ』『5ミリ』しかない欠損部に、
『10ミリ』『12ミリ』のインプラントが埋入できたのです。
しかもダメージの大きい、骨移植等をまったく行わずにです。
こうしたことは、治療を受ける患者様にとっては、非常に “楽” で負担が少ない方法です。
インプラントの傾斜埋入についての詳細は、以下を参考にして下さい。
インプラントの傾斜埋入
手術時間は、約20分程度でした。
今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約3〜4ヶ月後に型を取ります。
治療費
インプラントが1本21万円(税込)×2本になります。
この中には、治療中のレントゲン撮影や薬代、傾斜埋入法、ソケットリフト法の費用も全て含まれています。
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医
神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。