インプラント症例:74回目
9/27(月曜日)です。
このインプラント症例ブログは毎週 月曜日と木曜日にアップしています。
『74回目のインプラント症例』になります。
このブログですが、毎週 月曜日 と 木曜日 にアップしていますが、
暫くは、月曜日だけになります。
ちょっと学会発表 等の仕事があるため、少し忙しく、
暫くの間は月曜日だけのアップになります。
本日の症例のテーマは、重度歯周病の患者様です。
私自身が歯周病専門医 ということもあり、
重度歯周病の患者様は本当に多いです。
本日ご紹介する患者様は、重度歯周病ということを考慮して治療計画を立てる必要性があった症例です。
インプラント治療は、単に歯がない部分に行えば良いということではありません。
残っている歯の将来性 等を十分考えて治療計画を立てないと意味はありません。
また、無駄なインプラント治療になってしまうこともあります。
インプラント治療はどうしても治療費が高額になってしまいますので、
費用 対 効果
が きちんと達成できる治療でなければいけません。
それでは、早速初診時のレントゲンから見てみましょう。
患者様は、奥歯が次第に抜けてきて、残ってい歯もグラグラするため
噛めないとのことで来院されました。
左右の×印の部分は、欠損している部位です。
歯が欠損した状態のまま長期間経ってしまったため、さまざまな問題が起こっています。
下顎左右は、残っている歯が欠損部位に傾斜移動していました。
また、上顎左側の奥歯は、噛み合う下顎の歯が欠損していたため、
下方に挺出していました。
また、先にもご説明したように 歯周病の問題も多くありました。
骨吸収が非常に大きかったのです。
いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
さらに分かりやすくするために 骨吸収部位を赤色の領域で表します。
以下の歯は、もうすでにグラグラです。
良く腫れることもあるようです。
下顎の左右奥歯は、抜歯と診断しました。
しかし、上顎の左側の奥歯は、どうしても抜歯したくないとのご希望があったため、
まず、徹底した歯周病治療 を行い、保存することになりました。
しかし、この歯は、90%以上の骨が吸収してしまっているため、
どんなに 歯周病治療 を行ったとしても将来性は低いことをご説明しました。
このことを同意していただいた上で、治療計画を立てることにしました。
患者様の希望は、
1.徹底した歯周病治療を行いたい!
2.奥歯できちんと噛めるようにしたい!
とのことでした。
そこで、徹底した歯周病治療後に、
右側の上下顎の欠損部にインプラント治療を行うことになりました。
しかし、問題があったのです。
まあ いつもこのブログで紹介する症例は、簡単なケースではなく、
さまざまな問題を抱えていることがほとんどです。
今回の症例も問題がありました。
まず、上顎右側です。
上顎左側の奥歯には、上顎洞の問題が起こっていました。
以下の緑線は上顎洞という空洞です。
緑線の内側は空洞なのです。
骨ではありません。
ただの 穴 です。
これも さらに分かりやすくするために、上顎洞 を緑色で表示します。
歯周病による骨吸収と上顎洞の存在により、残っている骨の高さが少なくなっていました。
そのため、ソケットリフト法 という治療法を行い、インプラントを埋入することにしました。
また、下顎右側にも問題があったのです。
下顎の骨の中には、下顎神経という太い神経が通っています。
この下顎神経の位置は、上方にあったり、下方にあったりと 個人差があります。
この患者様の場合、かなり上方にあったのです。
また、骨吸収が大きかったのも問題を大きくした原因です。
そのため、下顎神経を避ける長さまでのインプラントを埋入することにしました。
以下が最終的なインプラントの治療計画です。
これで、右側はきちんと噛めるようになります。
問題は、左側です。
下顎左側の欠損部にインプラントを行わない理由は以下のようなことです。
まず、上顎左側の奥歯の将来性が低いことです。
そのため、もし 下顎左側の奥歯にインプラントを行っても
もし、噛み合う上顎の奥歯がダメ(抜歯)になってしまった場合には、
下顎の左側にインプラントを埋入した意味がなくなります。
また、上顎の左側の上顎洞の存在にも問題がありました。
骨吸収が大きいことと 上顎洞の存在のために、
骨の高さがほどんとない状態です。
そのため、もし 上顎左側の奥歯が抜歯になっても
インプラント治療は難しいのです。
また、検査の結果、上顎左側の上顎洞には、強い炎症がありました。
この状態を上顎洞炎と言います。
このようなことから下顎左側の欠損部にインプラント治療を行っても
将来的には、無駄になる可能性があることが分かります。
右側の奥歯のみにインプラントを行うことが最終的な治療計画になりました。
以下が徹底した歯周病治療が終了した後で、
インプラント治療も終了した後です。
上顎右側は、ソケットリフト法 でインプラントを埋入、
下顎右側は、神経に触れない位置までインプラントを埋入しました。
今回の治療によって得られたことは以下です。
まず、右側できちんと噛むことが可能になったため、
食生活の質が向上した!
噛む部位が増えたため、残っている歯への負担が少なくなった!
もちろん、インプラント治療以外にも 歯周病治療によって
残っている歯の将来性が高くなった!
口腔内全体の将来性を考慮できた結果、
下顎の左側の奥歯に無駄にインプラントを行わなくて済んだ。
インプラント治療を行う際には、単に欠損だけを見て計画を立ててはいけません。
残っている歯の将来性 等を考えた上で
治療計画を立てることが重要なのです。
治療費
インプラントモニターの場合、1本168.000円(消費税込)になります。
上記の症例の被せ物は、金属製でしたので 1歯58.800円(消費税込)
になります。
つまり、1歯分の治療費の合計は、226.800円(消費税込)です。
当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法) 、
OAM(大口式)インプラントシステム 、
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合) 、
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。
次回のブログは、10/4(月)になrます。
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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医
神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
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