インプラント症例:41回目
4/22(木曜日)です。
本日もインプラント症例報告です。
最近、インプラントモニター の方が非常に多いので、かなりHPにアップする症例が増えてきたのですが、好評なので暫くは続けたいと思います。
中には、患者様ご自身が受けられた治療内容をこのブログで早く見てみたい!
とご希望される方もいらっしゃるくらいです。
このインプラント症例報告も本日で41症例目なので、いつもこのブログを見られている方は、さまざまざまなケースをご覧になったかもしれません。
今日始めてこのブログを見られたり、まだ数症例しか見られていない方は、
是非過去のブログにさかのぼってご覧になって下さい。
*下にスクロールすれば10症例程度見られます!
さて本日の症例報告は、先日インプラントを埋入したばかりの患者様です。
良くあるケースであるため、多くの方に参考になると思ったので まだ治療は終わってはいませんが、紹介させていただきます。
インプラントの治療計画を立てる際に最も重要になるのが、骨の状態です。
具体的には、骨吸収がどれだけあるかがインプラントの治療計画を大きく左右します。
例えば、歯が4歯分欠損していたとします。
骨吸収がさほどなく、骨の幅や高さに問題がなければ、4歯欠損に対して2本のインプラントを埋入し、インプラント ブリッジ とします。
長いインプラントが骨の中に埋まれば 十分安定するため、2本で4歯分を支えることはまったく問題ありません。
しかし、骨吸収が大きければインプラントの本数を増やすことが必要な場合があります。
また、噛み合わせ等もインプラントの治療計画を立てる際には大きなポイントになります。
また、骨吸収があまりにも大きい場合には、骨吸収している部位にインプラントを埋入するために
サイナスリフト法(上顎底挙上術) や
GBR法(骨増大法) を行ってインプラントを埋入します。
しかし、これらの治療法は大変なことがあるため、極力大変な治療法を避けるために
カンチレバー や
インプラントの傾斜埋入 といった治療で対応することもあります。
今までの症例報告では、こうした技術的なことを中心として解説してきました。
しかし、本日の症例は技術的なことではなく、患者様のご希望であったり、将来的なことを考えて治療計画を立てたケースをご紹介します。
最初にご説明したように 治療の難易度としては最も簡単な症例です。
以下が初診時になります。
下顎の左側の奥から2番目の歯が 他歯科医院でダメ(抜歯)と診断され、
どうにかならないのか?
ということで当医院を受診されました。
この歯は 神経がない歯で、歯の真ん中から歯が分断(分離)している状態でした。
痛みはありませんでしたが、その手前の歯もないことから左側では噛めない状態でした。
他歯科医院で抜歯と診断された歯をどうにかしたいとのご希望 と
その手前の欠損部を治療したいとのご希望もありました。
それでは、下顎の奥から2番目の歯は、本当に抜歯するしかないのでしょうか?
また、その手前の欠損部はどうしたら良いのでしょうか?
それでは、他歯科医院での診断どおりに抜歯した場合には、どのような治療法が考えられるのでしょうか?
奥から2番目の歯を抜歯すると 2歯分が欠損になります。
こうした場合の治療方法には、3つ考えられます。
一つ目は、欠損部の両側の天然歯を削りブリッジとする方法です。
ブリッジ の利点、欠点は以下です。
利点
・固定式である
・義歯と比較すると違和感が非常に小さい
・多くの場合保険が適応される
・治療期間が比較的短い(状況により2回の治療回数)
欠点
・歯を削ることが必要
・保険の場合、奥歯は金属製になってしまうため、審美的に問題が残る
・欠損部に加わる力を削った歯で補うため、土台となった歯に負担が加わりやすい
特にブリッジとなる歯が神経がな場合にはトラブルが起こりやすい
次の方法として、義歯(入れ歯)があります。
義歯(入れ歯) の利点、欠点は以下です。
利点
・ブリッジのように治療のために欠損部の両側の歯を削る必要性がない
・比較的治療期間が短い
・保険が適応されるので、もっとも治療費が安い
・インプラントのように外科的治療がないので全身的に問題がある方に適している
欠点
・違和感が非常に強い
・取り外し式である
・義歯を固定するのための金具がつくことがあり、審美的に問題がある
・顎の骨が吸収したりした場合には定期的に再製(修正)が必要
次の方法としてインプラントがあります。
インプラントの利点、欠点は以下です。
利点
・固定式なので違和感が少ない
・義歯と比較すると圧倒的に審美的回復が可能なケースがほとんど
・ブリッジのように歯を削らない
・残った天然歯に負担をかけない
・義歯と違い、ほとんど天然歯を同じような感覚で噛むことが可能
欠点
・外科治療が必要
・保険が適応されないため、治療費が高額になる
・治療期間が長い
・骨吸収が高度に起こっていると治療が大変もしくはできないこともある
患者様は、今まで受けてきた治療は、
歯を削ったり、神経を取ったりする治療を繰り返すことでした。
歯を削る治療の問題点も経験してきました。
そのため、今回はインプラント治療を選択したいとのご希望がありましした。
しかし、『下顎の奥から2番目の歯を抜歯するのは、できるかぎり避けたい!』
とのご希望がありました。
もちろん 単に歯を抜きたくない との 強い希望もありましたが、
欠損が2歯分になってしまうと インプラントを行いたくても
『費用的に難しい!』 ことも現実問題としてあったからです。
そのため、下顎左側の奥から2番目の歯は保存することに決定しました。
現状で可能なかぎり治療を行い、保存して
もし、将来的に完全にダメになったら その時
再度インプラント治療を検討したい!
とのご希望がありました。
私としても その方が良いことをご説明しました。
もし、抜歯した後でインプラントを行うために治療費の問題があれば、
結果的にブリッジを選択する可能性が高いことがあります。
ブリッジの平均寿命はインプラントと比較すると圧倒的に短いものです。
以下は、インプラントと天然歯ブリッジがどれだけ保つかというデータです。
参考にされて下さい。
インプラントとブリッジの予後についてのデータ
現時点で、これ以上 状態を悪化させないためにも 残っている天然歯を削らないことは、
非常に重要なことです。
そのため、下顎奥から2番目の歯は保存することになりました。
以下が最終的な治療計画になりました。
もちろん患者様によっては、将来性のない歯を残した結果 ダメになった場合に、
再度インプラント治療を行うことになるため、
2回 大変な治療を受けなければならないのであれば、
始めから抜歯して 治療を行いたい! というご希望があることもあります。
どちらの方法が良くて、どちらの方法が悪い ということではありません。
将来的に起こることをきちんとご理解していただいた上で決定することが重要なのです。
ただし、可能であれば避けたい治療は、天然歯を削るブリッジです。
削った天然歯は元に戻ることはないからです。
このような症例は、非常に多いのです。
治療費というのは、非常に大きな問題ですから
可能なかぎり費用を抑えることと 将来性を考えて 治療計画を立てることが重要です。
以下は、先日行った手術直後です。
使用したインプラントは、ストローマンインプラント(ITIインプラント) です。
骨吸収もほとんどなかったため、難しい治療ではありませんした。
ちなみにインプラントの奥の歯を残したことの利点は、別のところにもあります。
奥から2番目の歯に仮歯をつけて、その歯をインプラント部分にまで延長させることにより、インプラント治療期間中も歯がないことは1日もありません。
固定式の仮歯を使用できることも抜歯しないで歯を残した利点になります。
この症例は、まだまだ先日手術が終了したばかりですので、終了したら再度ブログでご紹介します。
今後の治療スケジュール
今後の予定としては、
1. 約7〜10日後に“抜糸”、
2. その後、 約2〜3ヶ月後に型を取ります。
当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法) 、
OAM(大口式)インプラントシステム 、
GBR法(骨増大法) 、
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。
次回のブログは4/26(月曜日)になります。
次回も『インプラント症例』です。
明日からの週末もさまざまなインプラント手術がありますので、
ご紹介できる症例も多いかと思います。
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現在、新規にインプラント症例集のページを作成しています。
さまざまなケースを見ていただくことにより、よりインプラント治療についてご理解していただきたいと思います。
そのため、症例を公開しても大丈夫という方(インプラントモニター)を募集しています。
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何歯欠損でも大丈夫ですので、ご希望がございましたらご連絡下さい。
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これは、静脈内鎮静法 でインプラント治療を行いたいが、麻酔費用がかかるのがネックと考えられ断念されるケースがでてきたためです。
そのため、暫くの間 試験的に無料とさせていただくことにしました。
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