最新インプラント症例:205回目(2013年最後のブログ)
2013年12月19日(木曜日)です。
この最新インプラント症例ブログは毎週木曜日にアップしています。
2013年 最後のインプラント症例ブログです。
年末年始の休診案内です
2013年12月30日(月)〜
2014年 1月 6日(月)まで
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消費税についてのお知らせ
来年の4月に消費税のアップ(増税)がありますが、
もちろんインプラント治療も消費税の対象となります。
そのため、11月頃から
「消費税アップ前にインプラント治療を行いたい!」
という方が非常に多く来院されます。
当然のことながら同じ治療を行うのであれば、
安く治療を受けたいと考えられているのは当然のことです。
ここで注意しなければいけないのが、
インプラント治療は、1日や2日で終了する治療ではないということです。
最短でも2〜3ヶ月はかかります。
患者様の中には、
4月から消費税がアップするのだから
3月の終わり頃にインプラント治療を行いたい
と考えられている方もいらっしゃるようです。
インプラント治療を行う前に他の治療を完了させておかなければならない治療もあります。
例えば、歯周病です。
インプラント治療前には必ず歯周病の検査を行います。
この理由として、歯周病の状態のままでインプラント手術を行うと
インプラントにも歯周病細菌が感染することにもなりますし、
適切な治療計画自体が立てられないからです。
そのため、
現在 歯周病であったり、
噛み合わせに問題があったり、
虫歯 等の問題が大きくあった場合には、
口腔内全体をみて治療計画を立てることが必要になります。
歯周病治療に数ヶ月かかることもあります。
そのため、実際にインプラント治療を行うまでに数ヶ月の期間が経過してしまうこともあるのです。
3月の終わりにインプラント治療を行おうと思っても
インプラント以外の治療に数ヶ月かかり、
インプラントの手術は、8月以降なんてこともあります。
インプラント治療をご希望されていても
すぐにインプラント治療が開始されるわけではないのです。
きちんと計画を立てることが重要です。
そのため、インプラント治療を考えれられている方は、
お早めに歯科医院を受診し、
今後の治療計画についてご相談されて下さい。
おそらく インプラント治療を手がけられている多くの歯科医院では
3月までにインプラント治療を完了することを
ご希望されている患者様が非常に多く来院されていると思います。
そのため、インプラント治療の予約自体も取りにくくなっていることと考えられます。
早めの対応が必要です。
また、現在歯科医院に通院されている方は、
担当医に相談されて下さい。
さて本日のテーマになります。
『205回目のインプラント症例』になります。
このブログでは、何回も神経がない歯が歯根破折 を起こしたケースを紹介してきました。
神経のない歯は本当にリスクが高いです。
本日の症例(再アップケース)は、上顎の奥歯で骨吸収を高度に起こしたケースです。
上顎の奥歯は骨吸収が大きく起こりやすい部位であり、
上顎の奥歯が欠損している方にインプラント治療を行おうと思っても十分な骨の高さがないことがほとんどであり、難症例の部位となっています。
本日の症例も上顎の奥歯で骨吸収が起こっていたケースを紹介します。
本日の症例のポイントとなる言葉はソケットリフト法 です。
本日の症例の話しを紹介する前に 骨吸収 と 上顎洞 という話しからしたいと思います。
これが分からないと今回の症例をご理解するのは難しいのです。
上顎の奥歯の上方には『上顎洞』という空洞があります。
上顎の奥歯の上に存在する骨の空洞になっている部分のことです。
多くの場合、歯が存在すると この上顎洞 と 上顎の骨の距離は一定の幅がありますが、
歯周病等で骨が吸収してしまうと 上顎 と 上顎洞との距離が薄くなってしまいます。
その結果インプラントを行えないことがあります。
以下は、上顎洞の図です。
A 歯がある状態で上顎洞までの距離があり、十分な骨の高さがある。
B 歯を失った後でも上顎洞までの距離があり、十分な骨高さがある。
インプラントを行うのに問題はない。
C 歯周病等で骨が吸収してしまったために上顎洞までの距離がなくなり、
インプラントを行うのに十分な骨の高さがない。
上顎にインプラントを希望する患者さんの多くは(60%以上)このような状態である。
このように歯を抜いた場所は年々やせて、場合によっては1〜2mm程度の幅しかない方も
います。
Cの状態が骨吸収と上顎洞の関係により骨の高さが少ない状態であると思って下さい。
本日はこのことが分からないと先に進めませんので、
まずこの点を図を参照にしながらご理解下さい。
以下は初診時のレントゲンです。
上顎右側の奥から 3番目 と 4番目 の2歯分が欠損しています。
いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
今回のケースでは骨吸収はさほどありません。
問題なのは上顎洞です。
以下の緑線は上顎洞という空洞です。
骨ではなく、穴が開いているのです。
骨吸収の状態と
上顎洞の状態を合わせたのが以下のレントゲンです。
残っている骨の高さ(残存骨量)を見てみましょう!
さらに分かりやすくするために、丸の部位を拡大して見ましょう!
赤線が骨吸収した位置で
緑線が上顎洞です。
実際に骨の高さを計測してのが以下になります。
欠損部の手前の骨の高さが約8ミリ
欠損部の奥の骨の高さが 約6ミリです。
骨吸収が大きい場合には、高さが1〜3ミリ程度の場合もあります。
そうした状態と比較すれば、6〜8ミリの骨の高さが残っているのはまだ良い方です。
しかし、上顎の奥歯にインプラントを埋入するためには 十分な高さとは言えません。
上顎の奥歯に適切な長さのインプラントを埋め込むためには、
10ミリ以上の長さのインプラントが必要です。
現在の残っている骨の高さは約6〜8ミリということは、
2〜4ミリの骨の高さが不足していることになります。
そこで行う治療がソケットリフト法 です。
上顎洞は、硬い骨ではありません。
分かりやすく説明すると
少し硬い布が垂れ下がっている状態
と思って下さい。
しかし、この布は破れやすいのです。
それではソケットリフト法 の具体的な治療方法について解説します。
骨の高さが少ない状態で 無理に長いインプラントを埋入しようとすると
上顎洞を突き破ってしまいます。
そして、上顎洞の粘膜が破れてしまいます。
そこで、以下のように治療を行います。
図1:
上顎洞の手前 1ミリまで骨に穴を開けます。
この1ミリ手前までというのが重要なポイントです。
図2:
開けた穴に 人工骨 を入れます。
人工骨の種類については今回省略しますが、
当医院で使用しているのはβーTCPという完全な人工で精製された骨です。
安全性が非常に高い材質です。
この人工骨を穴に入れた状態で、下から(穴を開けた骨の入口から)
棒状のオステオトームと言われる器具でたたきます。
この時 患者様には、コンコン とたたかれている感じがあります。
人工骨(βーTCP)を入れてたたき、
上顎洞の中に人工骨(βーTCP)を入れていきます。
この作業を何回か繰り返します。
そうすると上顎洞の中に少しずつ人工骨(βーTCP)が入り込みます。
図3:
結果的にインプラントを埋入するための骨の高さが確保されます。
ここまでがソケットリフト法 の術式です。
以下がソケットリフト法 によりインプラントを埋入した直後です。
白丸の部位を拡大して見てみましょう!
以下は、インプラント埋入直後です。
黄色線がソケットリフト法 によって押し上げられた上顎洞です。
本来の上顎洞の位置と比較してみましょう!
黄色エリアが今回のソケットリフト法 によって押し上げられた部分です。
この黄色部分には人工骨(βーTCP)が入っているのです。
今回の症例では、ソケットリフト法 としてはさほど難しいケースではありません。
以下は 治療前 と 治療後 の比較です。
以下は被せ物を装着した治療後です。
ソケットリフト法 は、上顎洞までの高さが少ない場合に、比較的簡単に長いインプラントを埋め込むことができる治療法です。
しかし、どのような場合でもこの治療法が可能はわけではありません。
本当に適応な状態であるのかは、歯科医師に聞いて下さい。
治療費
上記の症例をインプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。
インプラント 1本 168.000円(消費税込)
被せ物(白い歯) 1歯 105.000円(消費税込)〜 になります。
治療費をさらに抑える方法として 被せ物を金属製にする方法があります。
金属製の被せ物は、1歯 73.500円(消費税込)になります。
当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法) 、
OAM(大口式)インプラントシステム 、
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合) 、
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。
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今回のモニター募集は、できるかぎり多くの症例を掲載したいと思っているため、1歯欠損も募集しています。
何歯欠損でも大丈夫ですので、ご希望がございましたらご連絡下さい。
最近インプラント治療を行う際に静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) をご希望される方が非常に多くなってきています。
そこで、静脈内鎮静法 による麻酔をもっと多くの方にご利用していただくために 今まで3万円かかっていた費用を無料にしました。
これは、静脈内鎮静法 でインプラント治療を行いたいが、麻酔費用がかかるのがネックと考えられ断念されるケースがでてきたためです。
そのため、暫くの間 試験的に無料とさせていただくことにしました。
ご希望の方は、ご利用下さい。
圧倒的に楽にインプラント治療が行えます。
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詳細は以下をご覧になって下さい。
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当医院はインプラント治療で 11部門中 5部門で ベスト10入りをしました。
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オリコン2012年 インプラント治療の丁寧さ部門: 10位
オリコン2012年 インプラント治療結果部門: 8位
オリコン2012年 治療プランの充実度部門: 10位
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