最新インプラント症例102回目
5/5(木曜日)です。
この最新インプラント症例ブログは毎週木曜日にアップしています。
『102回目のインプラント症例』になります。
当医院は今日まで休みです。
明日(5/6:金)より診療開始です。
本日ご紹介する症例のテーマは、
「骨吸収が大きいとインプラント治療に大きな影響がある!」
「神経がない歯は、将来性が低い!」
という2つのキーワードで紹介します。
早速初診時のレントゲンと見てみましょう!
右下の奥歯が 腫れ て痛い とのことで来院されました。
診査の結果、さまざまな問題がありました。
歯根破折 、
進行した虫歯 、
根の先に膿みが溜まっている
と言った問題が起こっていました。
右下の奥歯の部分のみを拡大してみましょう!
さまざまな問題が起こっています。
なぜこのようなことが起こったのでしょうか?
原因はどこにあるのでしょうか?
治療を行うにあたり、重要なことは
「なぜ このようなことになったのか?」
という原因を判断することが大切です。
今回 このようなことが起こった最大の原因は、
神経がない歯だからです。
神経のない歯についてはこのブログでもよく紹介してきました。
始めてこのブログを読まれる方のために
簡単に神経のない歯について解説します。
神経のない歯は もろく 通常の咬む力でも割れてしまうことがあります。
こうした状態を患者さんに説明する時に”木”に例えてお話しすることがあります。
生き生きとした木はたたいたり、蹴ったりしても折れたりすることはありませんが、
枯れた木は折れる可能性があります。
神経を取った歯も枯れた木と同じような状態になります。
神経のない歯は血液供給がなくなるためもろくなってしまうのです。
過去の神経がない歯の歯根破折症例は、以下をご覧になって下さい。
歯根破折 症例
歯根破折 症例:1
歯根破折 症例:2
歯根破折 症例:3
歯根破折 症例:4
歯根破折 症例:5
歯根破折 症例:6
歯根破折 症例:7
歯根破折 症例:8
歯根破折 症例:9
歯根破折 症例:10
歯根破折 症例:11
歯根破折 症例:12
他の歯はどうでしょうか?
以下の赤丸は、神経がない歯です。
多くの歯には神経がありません。
このような状況をみると 口腔内全体に問題が大きいことが分かります。
下顎の右側の奥歯(3歯)は、保存できる状態ではありませんでしたので
抜歯と判断しました。
以下は抜歯後です。
抜歯後の治療方針として まず 義歯(入れ歯)が考えられます。
しかし、患者様は、義歯(入れ歯)をご希望されませんでした。
下顎右側の奥歯に 歯がないといわけにはいきません。
右側で噛めないだけでなく、左側にも負担が加わります。
特に現在、左側は神経のない歯が多く、問題が大きいからです。
右側でもきちんと噛める部位を確保することが 将来的にも重要です。
患者様は インプラント治療をご希望されました。
しかし、インプラント治療を行うためには 問題がありました。
いつものように 骨吸収の状態を分かりやすくするために
骨吸収の状態を線で書いたのが以下のレントゲンになります。
青線が骨吸収を起こす前の骨の位置です。
赤線は、現在の骨の位置です。
かなりの骨吸収が起こっているのが分かるかと思います。
さらに わかりやすくするために、
骨吸収部位を赤色で表示します。
右側では著しい骨吸収が起こっているのが分かります。
さらにまだ他の問題もありました。
下顎神経(下歯槽神経)の存在です。
下顎神経は、下顎の歯の下方に存在する太い神経の管のことです。
この神経の管の位置には個人差があります。
比較的下方にある方もいらっしゃれば、
上方(歯に近い部分)に存在している場合もあります。
この患者様の場合、
下顎神経は、歯に近い部分(上の方)に存在していました。
また、骨吸収が大きいことも問題でした。
こうしたことがあり 残っている骨量は少なく、
インプラントを埋め込むための骨の高さは 非常に少ない状態でした。
このように骨吸収が起こっている場合には、
吸収した骨を再生させる治療法を行います。
この治療法をGBR法(骨増大法) と言います。
しかし、この治療法を行えば、無限に骨が再生できるのではありません。
GBR法(骨再生治療)には限界 があるのです。
具体的にはどこまで骨再生は可能なのでしょうか?
GBR法(骨増大法) にも骨移植を大きく行ったり、他の部位から骨のブロックを採取して 移植を行う場合もありますが、治療を受ける患者様にとってはかなり大変な治療です。
一般的な骨再生量として考えられる GBR法 の限界は、以下の白線の下までです。
しかし、これは100%骨の再生が達成できたとしても ここまでが限界ということであり、
現実的には白線まで骨を再生させることは非常に難しいのです。
先にも説明しましたようにGBR法(骨再生治療)には限界 があるのです。
以下の白く塗られた部位が限界と言えます。
そこで、現時点で考えられるインプラントシュミレーションは以下のようになりました。
4歯欠損に対して、4本のインプラントを埋め込み、4歯分の被せ物を作製します。
骨吸収の少ない手前側のみ 比較的長いインプラントを埋め込むことは可能ですが、
奥の3歯欠損については 短いインプラントしか 埋め込むことは難しいのです。
短いインプラントは安定性が悪く、強い力に耐えきれるだけの能力はありません。
そのため、短いインプラントしか埋め込むことが不可能な場合には、
インプラントの本数を多くして噛む力に耐えられるようにします。
もし、骨吸収が少ない場合には 以下のように2本のインプラントでも問題ありません。
以下のレントゲンは、インプラントを埋め込んだ直後です。
インプラントを埋め込むと同時にGBR法(骨増大法) を行ってあります。
より、骨の増大を得たい場合には、インプラントを埋入する前にGBR法(骨増大法) のみを行うことがあります。
そして、骨の増大が確実に達成された時点で、インプラントを埋め込むのです。
こうした方がより骨の増大を達成することが可能な場合があります。
しかし、GBR法(骨増大法) と
インプラント手術
といった2回の手術が必要になってしまいます。
2回の手術が必要ということは、治療期間も長くかかります。
GBR法(骨増大法) 期間は約3〜4ヶ月、
その後インプラントを埋入してさらに約2〜3ヶ月です。
型取りはその後です。
その期間はきちんと噛めないことになります。
患者様の治療負担の軽減、
治療期間の短縮を考えて
今回の治療は、インプラントを埋め込むと同時にGBR法(骨増大法) も行いました。
以下のレントゲンはインプラント治療が終了した状態です。
これで短期間で右側できちんと噛める状態になりました。
しかし、この治療後も他の歯では問題が残っているのです。
今回使用したインプラントは、全てストローマンインプラント(ITIインプラント) です。
インプラントの被せ物は、
奥2歯分は金属製の被せ物で
手前2歯分は白い被せ物です。
奥を金属製にした理由は、以下のようなことです。
1.噛み合わせ(歯ぎしりが強い)が悪く、セラミック等の白い被せ物の場合、
破損するリスクが高い
2.治療費を最小限に抑えることが可能
3.もともと奥歯は全て金属製であったことがあり、
患者様ご自身は、審美的なことより将来性にトラブルなく
長期的に維持できる素材を希望されていた
治療費
上記の症例をインプラントモニターで行った場合の治療費は以下になります。
インプラント 1本 168.000円(消費税込)×4本
被せ物(白い歯) 1歯 84.000円(消費税込)×2歯分
金属製の被せ物は 1歯 58.800円(消費税込)×2歯分
合計 957.600円(消費税込)
になります。
これがもし、骨吸収が少ない状態であれば、
インプラントの本数が2本で、4歯分を作製する
インプラントブリッジとなりますので治療費は以下になります。
インプラント 1本 168.000円(消費税込)×2本
被せ物(白い歯) 1歯 84.000円(消費税込)×2歯分
金属製の被せ物は 1歯 58.800円(消費税込)×2歯分
になりますので
合計 612.600円(消費税込)
になります。
骨吸収がさほど起こっていなければ これだけ治療費の削減になるのです。
さらに治療費を抑える方法として 全ての被せ物を金属製にすれば、
インプラント 1本 168.000円(消費税込)×2本
金属製の被せ物は 1歯 58.800円(消費税込)×4歯分
になりますので
合計 571.200円(消費税込)
になります。
どうですか?
骨吸収さえ大きくなければ、
治療自体も簡単になるだけでなく、治療費の大幅な削減にもなります。
本来は今回のように骨吸収がここまで起こらないうちに
早期に抜歯しておくことが必要だったのです。
痛くないから!
というだけで無理矢理残すことは決して良い結果にはなりません。
このような方は本当に多くいらっしゃるのです。
ちなみにインプラントモニターを使用せずに
通常費用であった場合には以下になります。
インプラント 1本 210.000円(消費税込)×4本
被せ物(白い歯) 1歯 105.000円(消費税込)×2歯分
金属製の被せ物は 1歯 73.500円(消費税込)×2歯分
合計 1.197.000円(消費税込)
になります。
さまざまなことにより治療費は大きく変わるのです。
当医院のインプラント治療費用の中には、
治療中のレントゲン撮影や薬代、
土台(アバットメント) の費用、
仮歯 の費用、
治療経過のレントゲン撮影、
セラミック等の被せ物の費用、
スプリッティング法(リッジエクスパンジョン法) 、
OAM(大口式)インプラントシステム 、
GBR法(骨増大法:インプラント埋入と同時の場合) 、
ソケットリフト法 の費用、
静脈内鎮静法(眠っている間に終了します) の費用も含まれています。
治療計画以上の追加費用はありません。
全て含まれた費用です。
次回のブログは5/12(木曜日)になります。
今後は毎週木曜日にアップします。
次回もまだまだ続く『インプラント症例』です。
さまざまケースを紹介しますので、きっと あなたと同じような症例があるはずです。
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