OAM(大口式)インプラント方法

11/9(月曜日)です。
昨日の日曜日は、私(院長)は 名古屋でインプラントの勉強会がありました。
どんな勉強会だったかを ご紹介します。

通常、インプラントを顎骨内に埋め込むためには、専用のドリルで穴を形成します。

インプラントの直径は、使用するインプラントメーカーにより多少違いますが、
3.5〜4.5ミリ程度あります。

そのため、適切なインプラントを埋入するためには、それ以上(インプラントの太さ以上)の骨の幅が必要になるのです。

具体的には、インプラントの周囲に1ミリ以上の余剰な骨幅が存在することが必要です。
つまり、6ミリ以上は 骨幅が必要だということです。

しかし、多くの症例で6ミリ以上の骨幅が存在するケースは、少ないのです。

骨幅が少ない場合には、骨を増大させるGBR法(骨再生治療法) が必要になります。

この治療は、骨を増大(再生)できる大きな利点もありますが、大変な面もあります。
大変というのは、手術後の 腫れ や 疼痛 が起こる確率が高いということです。

もちろん、骨吸収が大きく、大幅に骨の増大(再生)を行おうとすれば、それだけ大変になります。

また、骨の再生量には 限界があり、どのような状態でも骨を元通りの状態に回復させることが可能なわけではありません。詳細は、以下をクリック
GBR法(骨再生療法)の限界

できれば、GBR法(骨再生治療法) を行わない方が楽なことになります。

今回、聴講してきた話は、ドリルをほとんど使用しないで、骨幅を増大させて インプラントを埋入する方法です。

私自身もこの方法は、数年前から行っていました。
しかし、『OAM(大口式)という方法は 非常に良い!』ということを学会や多くの先生から聞いていたので、もっと詳しい話を実際に話を聞いてみたい と思っていました。
それが、昨日の名古屋での聴講になったのです。

話は、また一般的なインプラントの手術方法になります。
通常、骨に穴を開けるドリルですが、2〜4種類程度の太さがあります。
細いドリルから始め、最終的なインプラントの直径に近いサイズまで 順番にドリルを太くし、穴を開けていくのです。

OAM(大口式)インプラントは、ドリルではなく、細いキリのような器具です。
骨を削る刃は 付いていないので、骨が削られることはありません。
細いキリのような器具から 少しずつ 太くし、穴を押し広げて拡大します。

一番細い器具(キリ)で、0.5ミリです。
そこから約0.2ミリづつ 器具(キリ)は、太くなります。
最終的に、インプラントを埋め込むことが可能になるまで、16〜20種類の器具(キリ)を使用します。

一般的なインプラントに使用するドリルが2〜4種類なので、いかにOAM(大口式)が少しずつ穴を拡大しているかが分かるかと思います。

ドリルは、骨を削りとり、穴を開けますが、
OAM(大口式)は、骨を削らないため、穴が大きく拡大されるたびに 骨幅が、押し広げられるのです。

骨には弾性があります。
例えば、厚さ3ミリの骨幅があったとします。
この骨の真ん中に 小さい 器具(OAMのキリ)を挿入し、穴を4ミリ程度まで拡大したとします。
計算上は、骨幅は、7ミリまで拡大されることになります。

現実的には、骨の吸収状態は、凸凹していたり、硬さも違うため、全て理論上とは違いますが、
確実に骨幅は、太くなります。

ただし、時間はかかります。
通常、ドリルを使用すれば、骨幅に問題がなければ1本の埋入で5〜10分程度で十分終了しますが、
OAM(大口式)では、16〜20種類の器具(キリ)を使用し、他にも使用する器具がありますので、
大変時間がかかります。

しかし、非常に有効な治療法であることは間違いないことです。

当医院でも早速 来週にでもこの器具を購入し、インプラント治療を行いたいと思います。

当医院でも 今までに 骨幅を押し広げる治療法を行ってきましたが、
その器具は、OAM(大口式)のように多種類の器具ではありませんでした。
そのため、適応範囲は限られてきました。

OAM(大口式)は、0.2ミリ間隔で 少しずつ拡大できることが 大きなポイントです。

また、実際の症例については、今後ブログで紹介します。

次回のブログは11/12(木曜日)になります。
次回も今日の続きになります。

今週(11/6〜7)のインプラント手術報告

今週(昨日)のインプラント手術の中から、
難しいケース であったり、
特殊なケース 等を抜粋して、紹介するコーナーです。

昨日は私が不在でしたので、一昨日のインプラント手術報告を行います。

一昨日は、3件のインプラント手術がありました。
いつもは、難症例の話をしますが、この3件は、どれも さほど難しい症例ではありませんでした。

難しいかどうかは、骨の状態に左右されます。
骨の吸収が大きいケースでは大変ですが、
骨吸収がさほどなければ、治療は簡単です。

インプラントの埋入本数も 2症例が2本の埋入、1症例は1本のみ の手術でしたので、
手術時間も10〜15分程度でした。
全ての症例がこのような状態であれば、私も患者様も楽で良いのですが、そうはいかないのが現実です。

来週は、大変なインプラント手術が何件もあります。

骨吸収を起こさないためには、悪い状態を放置しないことです。
具体的には、
歯根破折を放置しない!
歯周病を放置しない!
歯がないままにしない!
ことが重要です。

良くあることとして、どうしてもダメな歯を 治療 も 抜歯もせず、そのままに放置することです。

悪い状態がある方は、そのまま放置せず、早めに治療を行うことが重要です。

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大船駅北口歯科インプラントセンターインプラント 歯周病 専門医

神奈川県横浜市にある 日本歯周病学会歯周病専門医 国際インプラント学会認定医の歯科医院
I.T.Iインプラント認定医でもあり、 GBR法 サイナスリフト 審美インプラント等の難症例も行います。
HPでは 治療費(費用)の説明や インプラント症例 無料相談コーナーもあります。