最近重度歯周病の方が増えている:その4
12/20(月曜日)です。
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今日のテーマは、『最近重度歯周病の方が増えている:その4』になります。
過去3回のブログをご覧になっていない方は 是非先にご覧になって下さい。
1.11/22 最近重度歯周病の方が増えている:その1
2.12/6 最近重度歯周病の方が増えている:その2
3.12/13 最近重度歯周病の方が増えている:その3
本日は『最近重度歯周病の方が増えている』の4回目です。
歯周病が進行してしまう根本的な理由について解説します。
歯周病は細菌感染により起こります。
そのため、もし 歯周病細菌が口腔内に存在しなければ 基本的に歯周病にはなりません。
もともと人が生まれた時にには、歯周病細菌は口腔内にいません。
歯周病菌は どこから感染すると思いますか?
例えば 歯周病の原因菌の一つである A.a.菌(Actinobacillus actinomycetemcomitans:アクチノマイセテムコミタンス菌 )は
大人から大人へと感染することはなく、
まだ永久歯が生えそろわない、10歳程度の時期に 大人から 子供へ感染することが最近の研究により報告されています。
これは 子供の口腔内はまだ細菌グループが安定しておらず、
健康な細菌のグループが定着していないため 外来から感染を起こします。
また、抗生物質を長期使用していた場合などは、
口腔内の健康な細菌のグループがいったんなくなるため、
新たに細菌の環境がそろう前に感染する可能性があります。
他にも成人型の代表的な歯周病細菌である P.g 菌(Porphyromonas gingivalis)も生後直後には存在しない細菌であり、外部からの感染によって起こります。
これが、通常 大人で起る『歯周病(慢性歯周炎)』です。
それでは、『歯周病細菌に感染しなければ大丈夫では?』
と思うかもしれません。
しかし、私達は生活する上で細菌感染から完全に逃げることはできませんし、
それを完全に排除する必要性もないと思います。
後で説明しますが、口腔内に細菌がいないことは逆に健康な状態ではないのです。
歯周病治療のための細菌除去とは、全ての菌を除去するのではなく、
骨を溶かしたりしている細菌のみを除去し、 後は 新たな菌の感染を防ぎ、
細菌とうまく共存していくことです。
つまり外来から感染したとしても 歯周病が進行しないような 口腔内環境を
保つことが大切なのです。
つまり 骨を溶かすような 歯周病菌が繁殖しやすい場所は
歯周ポケットが深い場所なのです。
*歯周病ポケットについては以下を参考にして下さい
歯周ポケット
歯周ポケットが深い場所は、細菌が生活するのに非常に適した場所なのです。
こうした場所をなくして、後はブラッシングにより
新たにポケット内に感染しない環境を作ることが最も大切なのです。
その為に重要なのが 歯磨きなのです。
徹底した歯磨きは 歯周病予防の基本中の基本です。
また、重度歯周病の方の場合 徹底した歯磨きだけで防止できるわけではありません。
例えば、喫煙です。
歯周病が進行している方は絶対に禁煙しなければなりません。
いくら歯周病の治療を行い、徹底した歯磨きを行っていても
喫煙していれば、再発する確立が非常に高くなります。
歯周病と喫煙については以下を参考にして下さい。
喫煙者は歯周病が治らない!
また、全身疾患と歯周病も大きな関係があります。
歯周病の関わりが大きい病気(全身疾患)として 糖尿病があります。
コントロールされていない 糖尿病の方は、
歯周病の治療がうまくいきません。
歯周病の治りが悪いだけでなく、再発率も高くなります。
全身的なコントロールができない方は、歯周病のコントロールも難しくなるのです。
基本的なことが十分できていれば、
歯周病になる確立は非常に低くなります。
基本的なこととは、先にも解説した
1.徹底した歯磨き!
2.禁煙!
3.全身的な管理!
です。
私は、毎日歯周病の患者様を診察しています。
重度歯周病の方も多くいらっしゃいます。
そうした患者様のほとんどが上記の3つが守られていません。
特に1番の『徹底した歯磨き!』ということに関しては、
患者様ご本人は、
『毎日磨きはしている!』
ということですが、実際には ほとんど磨けていないのが現状です。
ご本人が磨けている と思っているのと
現実とのギャップは本当に大きいのです。
『毎日歯磨きをしているのに……歯周病になってしまうのは遺伝のせい?』
と考えられている方もいらっしゃいます。
もちろん100%歯磨きができている方はいらっしゃいません。
重度歯周病の方は、できれば80%、90%の歯磨きをしていただきたいと思います。
しかし、現実問題として、初診時重度歯周病と診断される患者様ので
90%以上 歯磨きが達成されている方は、ほとんどいらっしゃいません。
例えば、歯周病治療が終わった方は、
メインテナンス(定期検査) という段階に入ります。
メインテナンス(定期検査) の期間は個人差がありますが、2〜6ヶ月に1回程度です。
そのメインテナンス(定期検査) 時に毎回 口腔全体のクリーニングを行っています。
このクリーニングの時間ってどれくらいかかると思いますか?
もちろん このメインテナンス(定期検査) に来院される方は、一度歯周病治療が終了した患者様です。
つまり、徹底した歯磨きの指導を行った方です。
毎日患者様ご自身が徹底した歯磨きができていれば、
クリーニングの時間はさほどかかるものではありません。
しかし、口腔内には多くの歯石がついています。
クリーニングには、平均30〜40分かかるのです。
私達のような専門スタッフが行っても口腔内の汚れを取るのに平均30〜40分もかかるのです。
これが患者様ご自身で行った場合には 同じレベルまで汚れを取るのに
さらに時間がかかるのは お分かりのことと思います。
つまり、口腔内に付着した汚れを100%近く取り除くには
毎食後の歯磨きに40分以上の時間がかかる !
ということです。
毎食後でなくても良いですが、1日に1回でも 40分以上かけて
歯磨きを行っている方は どれだけいるでしょうか?
おそらくほとんどの方は、5〜10分以下ではないでしょうか?
10分てきる方がいらっしゃれば 相当良い方です。
つまり、毎回の歯磨きが5分以下であれば、
完全な予防レベルにまでは達していないのです。
本日のブログは、
歯周病が進行してしまう根本的な理由について 解説しました。
次回はもう少し詳しく解説します。
次回のブログは、12月27日(月)になります。
次回から新しいテーマになります。
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