金属アレルギーの話 7回目:金属アレルギー検査

2013年11月18日(月曜日)です。

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年末年始の休診案内です
2013年12月30日(月)〜
2014年 1月 6日(月)まで
休診とさせていただきます


このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。

現在は歯周病に関する内容ではなく、
暫くの間 金属アレルギーについて掲載しています。

今日のテーマは、『金属アレルギーの話 7回目:金属アレルギー検査』になります。

口腔内によく口内炎ができる
金属の詰め物 や ブリッジ 等に触れる粘膜が赤くなっている
手や足、全身にアレルギー症状があったので皮膚科で治療を行って治療を行っているが治らない
等で
もしかしたら「金属アレルギーでは?」
と考えられている方もいらっしゃるかと思います。

また、歯科治療を行うにあたり、
金属製の材質を使用すると言われているが、
金属アレルギーかもしれないので心配されている方もいらっしゃいます。

金属アレルギーを疑った場合、
どこで検査すれば良いのでしょうか?
また、どのような検査があるのでしょうか?
また、検査費用はどれくらいかかるのでしょうか?

この項では、こうした内容を解説します。

1.パッチテスト
金属アレルギーを疑う場合、まず行われる検査が「パッチテスト」です。

この検査は、金属アレルギーの可能性の高い十数種類を対象とし、
金属を溶かした水溶液を 1滴ずつ 特殊な絆創膏に垂らして、皮膚に貼ります。
一般的に背中に貼ることが多いです。
この絆創膏は48時間そのままにします。
48時間後に絆創膏を剥がし、
それぞれの 金属溶液を垂らした絆創膏に触れた皮膚が
発赤(ほっせき)していたり、
水泡(すいほう)ができていたり
していれば その金属に陽性(アレルギー反応がある)と判断されます。
しかし、48時間後に陽性(発赤 等の問題が起こっていなくても)でなくても
72時間後 や それ以上 期間が経過した後で陽性と判断されることもあります。
スライド1

パッチテストの問題点!
陽性反応がでれば、その金属にアレルギー反応があることが判断できますが、
仮に陰性(パッチテストで発赤 等の反応がない)であったとしても
絶対にその金属にアレルギーの問題がないとは言い切れないのです。
(偽陰性と言います)

パッチテストの注意点

a. パッチテスト中(2日間)は、入浴は控えていただきます
  パッチテスト部が濡れない状態であれば、洗髪や下半身のシャワーは可能です。

b. スポーツ 等で汗をかくことでも 判定結果に影響が及びますので禁止です。

c. 暑い時期(夏期)にはパッチテスト自体を行うことが難しいこともあります。

d. パッチテスト中には、かゆみを伴うことがありますが、
掻いてしまうと判定が困難になることがありますので注意が必要です。

e. 金属アレルギーが疑われる方の場合、
ステロイド剤 や 抗ヒスタミン剤 等の炎症を抑える薬を使用されているこ
とがありますが、パッチテスト中は使用を中断していただきます。

d. パッチテストによる 皮膚の発赤 や 水泡の程度には個人差がありますが、
稀に強く起こることがあります。
この場合には皮膚に生じる跡が暫く残ることがあります。(6〜12ヶ月間)
こうしたことからもあまり目立たない部位に絆創膏を貼ることが必要です。
  (基本的に背中に貼ります)

パッチテストはどこで受けられるか?
皮膚科です。
しかし、どこの皮膚科でも対応可能ということではありません。
アレルギー外来をかかげている皮膚科や
金属アレルギー外来を受けられることが必要です。
来院前にHPや電話でご確認をされて下さい。

パッチテストの治療費は?
健康保険が適応されます。
健康保険3割負担の方の場合で 約1.300円
*初診料、再診料は含まれていません パッチテストのみの費用です。
*上記は2013年時点の保険費用であり、保険改正によりかわります。
*詳細は、受診されるアレルギー外来にお問い合わせ下さい。

2.リンパ球幼弱化試験
この検査は、採取した血液から 白血球の一種であるリンパ球に
疑われる金属(金属アレルギーの可能性のある金属)を混合して
リンパ球に形態変化が起こることをみる方法です。

患者様は、採血をするだけで 試験管の中で行うため、
パッチテストのように患者様の負担は少ないです。

リンパ球幼弱化試験はどこで受けられるか?
皮膚科です。
しかし、どこの皮膚科でも対応可能ということではありません。
アレルギー外来をかかげている皮膚科や
金属アレルギー外来を受けられることが必要です。
来院前にHPや電話でご確認をされて下さい。

リンパ球幼弱化試験の治療費は?
健康保険が適応されませんので、自費診療となります。
具体的な治療費は、各 皮膚科(アレルギー外来)に問い合わせて下さい。
1検体で1万円程度とされています。

3.チャレンジテスト
金属アレルギー検査として一般的に行われるパッチテストを行っても偽陰性(本当は金属アレルギーが存在するが パッチテストでは陰性反応と判断される場合)となる場合があります。

こうした場合にご自宅でも可能な試験方法があります。

具体的には、金属アレルギーが起こりやすい食品を多量に摂取することで反応をみる方法です。

アレルギー反応が起こりやすい代表的な金属として、「ニッケル」があります。
大豆 や チョコレート は「ニッケル」が多く含まれる食品です。
こうした食品を一時的に多量に食べることで
かゆみ や 発赤 が起こるかを判断する方法です。
一般的に通常の5倍程度の量を4日間服用します。

板チョコであれば、1日に3枚程度を4日間です。

* チャレンジテストを実施される場合には、
  必ず医師の指示のもと行うことが必須です。

*症状が強く現れる可能性がありますので、十分な注意が必要です。

4.歯科治療による判断(フレアーアップ)
虫歯治療 等で 金属の被せ物 等を 除去すると
削った削片が口腔内に散らばります。
こうした金属片を飲み込んだり、
口腔粘膜から吸収されることで、
一時的にアレルギー症状が悪化することがあります。

悪化した場合には、金属アレルギーに陽性の可能性が高いと言えます。

実際に歯科治療で金属を除去した際に、
アレルギー症状が悪化されたことを経験された方は、
金属アレルギーの可能性があります。

アレルギー外来がある皮膚科 等でパッチテストを受けられて下さい。

次回のブログは、11月25日(月)になります。

次回は、口腔内金属の除去方法 になります。

当医院では金属アレルギーの方に対して「オールセラミック治療」を行ったおります。
詳細は、以下を参考にして下さい。
セレックによるオールセラミック治療

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