歯周病で失った骨(溶けた骨)を再生させる治療法:歯周組織再生剤(リグロス)
2017年11月6日(月曜日)です。
このブログは「大船駅北口歯科 歯周病専門サイト」です。
本日は歯周病で失った骨を再生する 歯周組織再生剤(リグロス)の話をします。
歯周病で失った骨(溶けた骨)を再生させる治療法が保険適応になりました。
歯周組織再生剤です。
商品名は「リグロス」と言います。
トラフェルミン製剤です。
組換え型ヒトbFGF(塩基性線維芽細胞成長因子)を有効成分とする
世界初の歯周組織再生医薬品です。
健康保険が適応されます。
治療費は、保険3割負担の方で
リグロスを使用した歯周外科治療は、
1歯分で約8.000円です。
*リグロスの使用量 等により費用は若干異なります
今までエムドゲイン法という歯周組織再生治療が行われていましたが、
保険は適応されていませんでした。
このリグロスが保険適応されたことで
今後 歯周病に問題のある多くの方に適応することになるでしょう。
さて前置きはここまでとし、歯周病とリグロスについて解説します。
まずリグロスの話の前に歯周病について簡単に解説します。
歯周病は歯周病細菌による感染症です。
歯磨きが不十分であった場合、汚れが付着します。
この汚れとともに歯周病細菌が歯と歯肉の境目(歯周ポケット)から
侵入します。
以下はこのブログでよく使っている歯周病の進行を説明するための図です。
いつもブログをご覧になっていられる方は見慣れた図ですね。
始めは歯肉が腫れたりしますが、
歯周ポケットが深くなると 歯を支えている骨が吸収します。
骨の吸収が進行すると
歯は次第にグラグラとし、
抜けてしまいます。
これが歯周病です。
歯周病の進行を図で見てみましょう!
歯周組織再生剤であるリグロスは、
こうした歯周病で吸収(溶けた)骨を再生させる働きがあります。
リグロス(トラフェルミン)の作用機序
歯周病により傷を受けると その傷を治すために体はさまざまな物質を放出します。
生体が傷を治すために放出する物質の一つに細胞増殖因子があります。
細胞増殖因子(さいぼうぞうしょくいんし)の役割は
細胞を増やすことによって、傷の修復を促すことです。
傷によって組織を失っているため、細胞分裂を促すことで傷を早く治そうというのです。
細胞増殖因子として、
bFGF(塩基性線維芽細胞成長因子)という物質があります。
bFGFの働きによって、表皮が形成されるようになります。
また、血管が新たに作られます。
このことにより新たな組織に栄養が供給されるようになります。
bFGFを歯周病で吸収した(失った)骨に作用させれば
骨の再生が促進されるということです。
以下はリグロスの成分であるトラフェルミンについてです。
トラフェルミンはもともと床ずれ(とこずれ)の治療として開発された薬です。
床ずれは、医療用語で褥瘡(じょくそう)と言います。
褥瘡は、寝たきりの人が同じ姿勢でいることで
同じ部位に体重が加わることで起こる皮膚のただれです。
トアフェルミンは、この褥瘡の修復を促すために開発されたのです。
この皮膚の修復を促すことを歯周病治療に応用したのが
歯科用トラフェルミン(商品名:リグロス)なのです。
それではリグロスを使用すれば
どのような重度の歯周病で失った(吸収した)骨でも再生するのか?
ということですが、
そんなに上手くはいきません。
適応症があります。
骨が再生しやすい状態(吸収状況)であれば効果はありますが、
適応症でないケースに応用しても効果はありません。
リグロスは歯周組織再生剤ですが、魔法の治療ではありません。
きちんとした適応をふまえて治療に応用することが必要です。
どのようなケースに効果があるのかは、
歯科医師にお尋ね下さい。
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