歯が欠損している部位に親知らずを移植する:自家歯牙移植

2018年 3月26日(月曜日)です。
本日は歯周病の話ではなく、自家歯牙移植の話です。
このブログは「大船駅北口歯科  歯周病専門サイト」です。
今日のテーマは、『歯が欠損している部位に親知らずを移植する:自家歯牙移植』になります。
最近抜歯して欠損した部位に対してインプラント治療ではなく
親知らずを移植したいという希望で来院される患者様が増えています。
例えば、下顎の奥から2番目を抜歯された場合ですが、
一般的には3つの治療方法があります。
1.ブリッジ
2.義歯(入れ歯)
3.インプラント
です。
ブリッジは、欠損部の両側の歯を削り欠損部を含めて連続した被せ物を行う治療方法です。
歯を削ることが必要な治療法です。
義歯(入れ歯)は、ブリッジのように歯を削ることは行いませんが、
取り外し式であることと
義歯自体に違和感があったりするため、
使用を敬遠される方も多いです。
次にインプラント治療です。
現在欠損部の治療法として一般的な対処方法ですが、
治療費が高額になることもあり、
全ての人に受け入れられる治療法ではありません。
上記の3つの治療法の中でどれを選択するかは
それぞれの利点、欠点を十分にご理解された上でお決めになることが必要です。
上記以外での欠損部の治療方法には
自家歯牙移植があります。
この治療法は欠損部に親知らず等を移植する方法です。
もちろん移植可能な親知らずが存在しないといけません。
また親知らずが埋まっているような状態でもできません。
親知らずがしっかりと生えていて
虫歯にもなっていない状態でないといけません。
また親知らずの大きさや
根の形態によっても可能かどうかが決まります。
またベストな治療法としては、
抜歯と同時に
抜歯した穴に親知らずを移植することが良いです。
これは当然のことながら
抜歯した当日には穴があいていますよね。
この穴を多少加工(削り)して
親知らずと同じような形態の穴を開けるのです。
これが抜歯してから時間が経ってしまうと
穴を一から開けることが必要であり、
これは相当大変です。
親知らずと同じ大きさの穴を削ることは
本当に時間がかかり大変な作業です。
患者様も手術時間が非常に長くかかり、
腫れも大きくなることがほとんどです。
抜歯と同時の親知らず移植が基本です。
ただし、抜歯してから数週間程度であれば
まだ穴は十分に残っているため
治療がさほど困難人らないこともあります。
実際に抜歯と同時の方が成功率も高いです。
自家歯牙移植をご希望されてご来院される患者さんの中には
上記のような適応基準が整っておらず
移植ができないケースもあります。
もし、親知らずの移植をご希望される場合には、
できれば抜歯前に診査を受けられることをお勧めします。
以下症例です。
治療前です。

治療後です。


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