こうして歯は失われる(歯周病の謎を解く):第4回目 噛み合わせ(歯ぎしり等)は歯周病の原因?

2020年 7月 6日(月曜日)です。
このブログは「大船駅北口歯科  歯周病専門サイト」です。
またまだ新型コロナ感染症は治まることがない状況ですが、
このブログでも何度も解説してきましたように
感染対策をしっかりして、
経済活動を継続することが必要なステージになってきています。
この感染対策ですが、
大変な面も多いです。
例えば、
患者様が座るユニットという椅子ですが、
患者様の治療が終わるごとに
座っている部分は当然のこと、
唾液等が周囲に飛散している可能性も考えられるため、
こと細かく、隅々まで
エタノール と 次亜塩素酸で消毒しています。
これには時間がかなりかかります。
そのため、
患者様の予約数も通常と同じでは対応が難しいです。
予約は、今までの20%程度少なくして対応しています。
受付周囲もそうです。
会計ごとに
エタノール消毒をするため、
どうしても時間がかかります。
使用するパソコンひとつにとっても
感染対策が必要です。
我々医療従事者自身が感染してしまうことが
問題であるため、
全ての従業員は防護服を使用し、
マスクも高機能マスクであるN95を使用し、
さらにその上からもサージカルマスクをしています。
N95規格マスクとは、
NIOSH(国立労働安全衛生研究所) が制定した呼吸器防護具の規格基準です。
N は not resistant to oil 耐油性なし を表しています。
95は、5μm以下の飛沫核に付着した病原体を捕集することができ、
着用者の肺への病原体の進入を防ぐことができることです。
さらにフェイスシールドを装着していますので、
とても暑いです。
雨でどうしても窓を開けられない時以外は、
院内の4方向(5箇所)の窓を開けて
換気しているため、どうしても冷房が聞きにくいのが難点です。
院内には8台のエアコンがあるのですが、
すべて20度に設定しても
これだけ窓を開けると冷房効果はかなり下がります。
しかし換気はとても重要です。
また風の流れを起こすために
扇風機も重要なことです。
6台の扇風機を使用して、
風邪の流れを外に出すようにしています。
しかし、問題なのは、雨の時です。
当然窓を開けると雨が入ってしまいます。
(多少の雨であれば開けておくことは可能ですが)
全ての窓は開けられないので
雨が比較的入り込まない非常用避難通路のドアを開けて、
換気扇も5箇所稼働しながら
できるかぎりの対応をしております。
このへんの対応は今後の課題です。
先ほど窓をあけているため、
クーラーが効きにくいと説明しましたが、
防護ガウンを装着し、
相当息苦しいN95マスク(2重マスク)をして
私自身は、頭もサージカルキャップをした上に
飛沫防止対策のキャップをさらに2重で装着しているため、
とても暑いです。
ただ、医療従事者が感染してしまうと
患者様にも感染させてしまい、
院内感染となってしまいますので、
こうした対策は今後も必須となります。
ちなみに
こうした防護具を着た状態では、
トイレにもいけません。
そのままでは水も飲めません。
こんな格好ですからね。

防護具を脱いで、もう一度装着するには、時間もかかります。
この点も
これから暑くなる夏に備えて対策を立てることが必要になってきます。
治療する医療従事者が熱中症で倒れたら
診療自体ができなくなってしまいます。
今後の医療体制は、
感染対策を十分しながら
それに対する問題点を改善しないといけない時代になってきています。
それでは本日の本題です。
今日のテーマは、
『こうして歯は失われる(歯周病の謎を解く):第4回目 噛み合わせ(歯ぎしり等)は歯周病の原因?』になります。
このシリーズも4回目ですね。
噛み合わせに問題があると
歯周病になってしまうのでしょうか?
答えは、
噛み合わせに問題があるからといって
歯周病にはなりませんが、
歯周病を悪化させる原因にはなります。
そもそも歯周病は、
歯周病細菌による感染症です。
歯周病の原因は、細菌です。
噛み合わせではありません。
しかし、
上下顎の噛み合わせに問題があったり、
噛む力が強かったり、
歯ぎしり や くいしばり によって
歯周病は進みやすくなってしまいます。
特に
歯周病が進行すると
歯の根を支えている骨が吸収してしまいます。



歯がグラグラすると
噛む力に耐えきれないこともあります。
このような場合には、
1.強くぶつかっている歯の噛み合わせを調整したり
2.マウスピースを使用するこで
歯ぎしり や かみしめ、くいしばりを軽減させたり
3.歯自体を固定したりします
特に難しいのが
歯ぎしり や かみしめ、くいしばり です。
人によっては、
以下のように歯が大きくすり減っていることもあります。

歯がすり減るということは、
歯ぎしり等を頻繁に行っているということになります。
しかし、はがすり減っていなくても
噛みしめ や くいしばり
によって歯自体に負担が加わっていることもあります。
これらの噛み合わせによる負担は
なかなか患者様ご自身では気がつかないことが多く、
我々が説明させていただいても
ご理解を得ることが難しい場合もあります。
また、
そもそも 歯ぎしり自体は治療によって
完全になくすことはできないため、
マウスピース等で軽減することが必要になります。
他にも歯の接触癖(TCH)に対しての対応もあります。
この歯の接触癖(TCH)に対しては、
次回のブログで解説します。
本日のまとめです。
噛み合わせ(歯ぎしり等)は歯周病を悪化させる原因となります。

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