歯周病症例報告:どれくらい骨が吸収すると抜歯となるのか?:その5

2021年10月11日(月曜日)です。
このブログは「大船駅北口歯科  歯周病専門サイト」です。
本日も前回の続きです。
このシリーズの5回目です。
最終回です。
まず前回までのおさらいから解説します。
ここまでの4回をご覧いただいている方は、
だいぶ歯周病による骨吸収についてわかってきたいと思います。
歯周病が進行した場合、
歯を支えている骨が吸収(溶けていく)していきます。
結果的に
歯がグラグラしてきます。
以下の図は、このシリーズで毎回アップしている図です。
前回のブログをご覧なっていただいている方は、
歯周病についてだいぶご理解されていることでしょう。
歯周病による骨吸収です。




それでは、
どれくらいの骨が吸収した場合、
抜歯が必要になるのでしょうか?
ここまでの4回のブログでは、
そうした具体的なことを症例をとおして、
解説していくことがテーマとなっています。
まず今回の患者様のレントゲン写真です。

本日は
下顎の前歯です。
以下の赤枠部分 をみていきます。

この部分は、
今までのレントゲンを見ていただいている方は、
だいぶわかる状態かと思います。

今までと同様に
このレントゲンに線を書いてみます。
青線 は、
本来の骨の位置です。
ここまで骨はあったのです。

次の赤線 は、
現在の骨の位置です。
赤線 まで骨が
溶けてしまったのです。

青線 から
赤線 まで
骨が吸収したのです。

根の形をみていきます。
以下の緑線
根の形態です。

だいぶ骨の吸収がわかってきたと思います。

以下の青丸 は、
まだ骨吸収が進行していません。

しかし、
以下の黄色丸は、
かなりの骨吸収があります。

ただし、
奥歯と違い、
骨吸収がここまで進行していても
下顎の前歯部の場合、
抜歯せずに治療することが可能です。
このシリーズはこれで終了です。
5回にわたりご覧いただいた方は、
だいぶ骨吸収についてご理解いただけたと思います。
来週からは
また新しいテーマになります。
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