歯ぎしり、噛みしめ、食いしばり は歯をダメにする!:その5
2013年 4月 8日(月曜日)です。
このブログは、歯周病に関するブログです。
毎週月曜日 にアップしています。
ゴールデンウィーク期間中の休診案内
2013年 5月2日(木)〜5月6日(月)まで休診致します。
今日は休診日ですが、朝から新しいレントゲン機器(CT)が導入されます。
今までのレントゲン機器でも特に問題はないのですが、
より良い検査データを得るために、
全て最新の機器に入れ替えです。
今日は1日この作業になりそうです。
今日のテーマは、『歯ぎしり、噛みしめ、食いしばり は歯をダメにする!:その5』になります。
前回までの4回で歯ぎしり や くいしばり による問題点を解説してきました。
本日はまとめになります。
虫歯でもないのに何度も取れる人は、歯ぎしりが考えられます。
単に被せ物がとれるだけであれば良いのですが、
被せ物をしてある歯が神経がない歯であった場合には
さらに 問題が大きくなる可能性があります。
神経のない歯は、非常に脆く、通常の噛む力でも折れることが高頻度で起こります。
これを歯根破折 と言います。
歯の根が折れた場合には、基本的に抜歯です。
神経がない歯が多い人、
被せ物がよく取れる人、
は要注意です。
歯根破折 したら抜歯ですから…
ちなみにこの歯根破折 で抜歯になる人は本当に多いです。
当医院で抜歯となる原因で最も多い理由です。
これは、専門用語で 楔状欠損(くさびじょう けっそん)と言います。
歯と歯肉の境目に凹みがある人は、これに当てはまります。
実は、この楔状欠損(くさびじょう けっそん)は、歯ぎしり や くいしばり で起こるのです。
(他にも起こる原因はありますが、噛み合わせは楔上欠損の大きな要因です)
このメカニズムについては3月18日のブログ を参考にして下さい。
歯と歯肉の境目が削れている人(凹みがある人)は、要注意です。
こうした方は、歯肉が退縮しています。
楔状欠損(くさびじょう けっそん)の歯が神経がある歯であったり、
歯周病でない場合には、
さほど問題は起こらない可能性もありますが、
楔状欠損(くさびじょう けっそん)のある歯が神経がない歯であったり、
歯周病の場合には、非常に危険です。
楔状欠損(くさびじょう けっそん)がある方は、
場合により歯科医院でこの部分を樹脂(レジンというプラスチック)で埋める治療を行うことがありますが、これは根本的な治療にはなりません。
詰めた樹脂がきちんと詰まっていないと そこから虫歯になったり、
さらに歯肉の退縮を大きくすることもあります。
楔状欠損(くさびじょう けっそん)がある方は、
まず原因となっている 歯ぎしり や くいしばり 対策が必要です。
3.歯がしみる(知覚過敏)!
『虫歯でもないのに歯がしみる』という人はかなり多くいらっしゃいます。
これを知覚過敏症(ちかくかびんしょう)と言います。
この原因も 歯ぎしり や くいしばり が原因になることがあります。
なぜ 歯ぎしり や くいしばり が 知覚過敏症(ちかくかびんしょう)の原因になっているのかは、以下を参考にして下さい。
3月18日のブログ
知覚過敏症(ちかくかびんしょう)の対策としては、
歯科医院で薬を塗ったり、
市販の知覚過敏防止の歯磨き剤を使用することが有効ですが、
原因となっている 歯ぎしり や くいしばり が改善されなければ、
しみるのが一時的に治っても再発してしまいます。
『歯がしみる!』と感じられている方は、お早めに噛み合わせのの状態を歯科医院で検査されて下さい。
鏡で歯を見て下さい。
歯の上の面(上下が噛む面)です。
もしくは、上下左右の犬歯(糸切り歯)を見て下さい。
歯が削れているのがわかりますか?
硬い歯であっても年齢とともに必ず磨り減ります(削れます)。
必ずです。
ただし、この削れる程度には、かなり個人差があります。
歯ぎしり や くいしばり が強い人は、歯の高さが1/3以下になってしまうこともあります。
つまり、歯の2/3が削れたということです。
『えーそんなに歯が削れるの?』
と思われるかもしれませんが、本当なのです。
しかも、成人であれば、ほとんどの方が削れています。
この歯が削れている人にインプラント治療を行う場合には、本当に注意が必要です。
天然歯というのは、噛むと若干ですが 動きます。
この『 動く 』ということは非常に重要なことなのです。
歯ぎしり や くいしばり で歯に強い力が加わっても 歯が動くことにより
歯に加わる負担を軽減させることができます。
しかし、インプラントは骨の中に埋まっているネジのようなものです。
つまり、動かないのです。
そのため、インプラント治療を行った人が 歯ぎしり や くいしばり を行っていた場合には、
インプラントに直接噛む負担が加わります。
その結果、インプラント自体もダメになってしまうことがあります。
私自身も 患者様の口腔内を見て 歯が削られている場合には、
インプラント治療を躊躇(ちゅうちょ)します。
患者様にもリスクが高いことをご説明します。
歯の噛む面が削れている人は、歯ぎしり や くいしばり による歯への負担が高いため、要注意です。
5.朝起きると顎が痛い! 口が開きにくい!
これは、顎関節症 という状態です。
顎関節症の原因はさまざまありますが、歯ぎしり や くいしばり もその一つなのです。
顎が痛い!
口が開きにくい!
大きく口を開けると顎がガクガクする! 音がする!
といった症状がある人は要注意です。
顎関節症は、状態が悪化すると完治することが難しい病気です。
早めの対応が大切です。
先にご説明したように 『歯の噛む面が削れる』というようなことが見られる人は、噛む力の負担が非常に強いことが考えられます。
歯が許容する以上の力が毎日加われば、やはり歯がダメになってしまうのです。
先にもでてきましたが、神経がない歯がある人は要注意です。
何度もでてきたように歯根破折 のことです。
神経のない歯が確かに脆く、折れる確立が高いのですが、必ず折れるということではありません。
神経がない歯でも一生トラブルもなく、経過することもあります。
しかし、歯ぎしり や くいしばり がある人は要注意です。
先にもご説明したように歯根破折 した場合には基本的に抜歯です。
そのため、折れる前に 歯ぎしり や くいしばり 対策が重要なのです。
折れてしまってからでは遅いのです。
次回のブログはこのシリーズの最終回です。
歯ぎしり や くいしばり の防止対策です。
次回のブログは、4月15日(月)になります。
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オリコン歯科医院ランキング2012年度版発表!
オリコン(音楽のオリコンチャートが有名ですが…)の2012年度版が
公表されました。
オリコンは、音楽以外でもさまざまな分野でアンケート調査を元にしてランキングを発表しています。
当医院はインプラント治療で 11部門中 5部門で ベスト10入りをしました。
ランキングされた多くの歯科医院は、大学病院 や 規模の大きい歯科医院ばかりでしたので、当医院のような小規模の個人歯科医院が選出されることはとても喜ばしいことです。
今後も多くの患者様に支持されるよう スタッフともどもがんばってきたいと思います。
ランキングの詳細は、以下をクリックして下さい。
オリコン2012年 インプラント治療前のケア・説明部門: 7位
オリコン2012年 治療後のアフターケア・保障制度の充実度部門: 6位
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