診療案内
歯科医師の視点からみる喫煙
家族への影響
家族に喫煙習慣があると、こどもの歯肉が黒くなる確率は増えます。
北海道の小学校での調査によると、親に喫煙習慣があると79%の子供に歯肉の黒い着色が認められました。
清水央雄 1998より
喫煙が胎児に与える影響
通常、血液中に存在するヘモグロビンは肺より取り込まれた酸素と結合して体中の組織に酸素を運搬しています。しかし、喫煙することにより煙の中に存在する一酸化炭素がこのヘモグロビンと結合してしまい、酸素を胎児に運搬するのを阻害してしまいます。
更にニコチンの血管収縮作用のために血流量が減少し、栄養の運搬も阻害します。また、母親が喫煙していなくても、周囲に喫煙者がいればこのような危険度は増加します。
夫が喫煙している場合の妻の肺がん死亡率
タバコを吸わない人も喫煙者の煙を吸うことにより間接的に煙りを吸っていることになります。
特に主流煙(フィルターを通して吸う煙)よりも有害物質が多く含まれている副流煙(タバコの火がついた部分から出る煙)を吸う可能性があります。こうした、実際には喫煙していない人が煙りを吸うことを受動喫煙といいます。
妻が全く喫煙していなくても、夫が1日20本以上喫煙していれば、肺がんで死亡する確率は2倍になります。喫煙は家族にも影響するのです。
平山 雄 1981 より
母親の喫煙による早産児と低体重児の発生率
母親の喫煙がいかに胎児に影響を及ぼすかということが分かります。
鈴木雅州 1980 より