どうして神経を取るの?

できるかぎり神経は取らないにこしたことはありません。

虫歯の治療で歯医者さんに行った時に、「虫歯が深いから神経を取りましょう!」といわれた経験はありませんか?
なぜ神経を取らなければならないのでしょう?また神経は取っても大丈夫なのでしょうか?
答えとしては、できるかぎり神経は取らないにこしたことはありません。神経を取った歯は神経がある歯にくらべて問題が起こる可能性が高く、また神経を取った歯がもし、虫歯になったとしても痛みを感じないため虫歯が進行しても気がつきません。そのためかぶせもの等が脱落して初めて気づくことが多く、そのときには抜歯しなければならないことが多いのです。さらに、神経を取った歯は強度的に非常に弱く、噛んだときに歯が割れてしまうことも多くあります。神経を取ると問題が発生することは非常に多いのです。ちなみに神経を取ると圧倒的に治療の期間も長くなります。しかし、神経を取らなければならないことも多くあります。虫歯を取っているときに虫歯と神経が完全にぶつかってしまった状態の場合は神経を取らなければなりません。この状態は下記の図のようなC3の状態です。この状態にならないためには早期発見早期治療しかありません。しかし、虫歯が神経に近いだけの状態であれば保存は可能です。

虫歯のレベル

虫歯のレベル

神経を取った歯の治療手順

歯の根の長さを測定
治療はまず、歯の上から穴をあけ、リーマーという針金のような器具を用いて根の中にある神経を取り除きます。
次に神経は根の先まで複雑に入り込んでいるので根の先まで確実に神経を取るために歯の根の長さを測定します。これは左図のように根の中にリーマーを入れ、根の先に到達したかどうかの確認のレントゲンを取ることで長さを測定することができます。
樹脂を入れ根管を封鎖
痛みがなければ神経が通っていた根の中に樹脂を入れ根管を封鎖します。 このときりーマーで測定した長さと同じ長さの樹脂を根管に入れます。 後はかぶせものの治療を行います。 神経の治療はその状態によって違いますが、通常は2~3回で終了します。