フッ素Q&A

フッ素に関してわからないこと、質問等ありましたらメールまたは電話にて受け付けています。

Q: フッ素ってどんなものですか?

A:フッ素は私達が食べる肉や魚、野菜、果物、お茶、水等のほとんどのものに含まれている元素の一つです。
にんじんには5ppm、エビには5ppm、紅茶には1ppm、ビールには0.8ppmのフッ素が含まれています。

Q: 工業用のフッ素と虫歯予防用のフッ素は違うのですか?

A:違います。
工業用のフッ素は公害フッ素であり、工場などから排出される強酸のフッ化水素などですが、虫歯予防フッ素はフッ化ナトリウム(日本で一番使用されているフッ素)というもので天然の岩石から生成される天然のフッ素です。

Q: フッ素は安全なのですか?

A:規定された量を使用していれば問題はありません。
例えば砂糖や塩は私達の食生活には欠かせないものですが、摂り過ぎると問題があるのはご存知のとおりです。
フッ素が虫歯予防に良いからといって多量に使用していれば問題がありますが、通常推奨されている量では問題は起こりません。 何ごとにも適量があるのです。

Q: 私達がふだん口にする食事等にもフッ素は含まれているそうですが、そうしたもので虫歯予防効果はありますか?

A:フッ素の虫歯予防作用はある程度の濃度でないと効果はありません。
ですから紅茶( 1杯で1ppmフッ素含有)で洗口しても効果はありません。

Q: フッ素を摂り過ぎた場合の問題点を教えてください。

A:虫歯予防効果とともにその安全性も認められているフッ素ですが、どんなに安全とされていても多量に摂取すれば問題は起こります。
しかし、下記のいずれもフッ素洗口やフッ素歯磨き材を適量使用していれば全く問題はありません。
フッ素による問題は以下の 2つに分類されます。

Q: フッ素を使用できない人はいますか?

A:特にいません。フッ素による問題点はその使用量です。
授乳中の母親が使用しても問題はありません。

Q: フッ素を使用すれば虫歯にならないのですか?

A:フッ素入りの歯磨き材を毎日使用したからといって虫歯にならないということではありません。
歯ブラシをきちんとしなかったり、食事の内容や摂取回数等が適切でなければフッ素を使用してもその効果は期待できません。ただし、フッ素は他の方法にない歯質の抵抗性の向上が期待できる非常にすぐれたものです。
食生活の改善、適切なブラッシングと併用すれば非常に効果は高まります。

Q: 小さな虫歯であればフッ素を使用することにより治るのでしょうか?

A:虫歯のページにも書いてありますが、虫歯は虫歯菌が出す酸により歯からカルシウムやリンが溶け出すことにより起こります。このことを「脱灰」といいます。またそれに対して一度脱灰したカルシウムやリンが再度歯に戻り、脱灰した部分を修復することを「再石灰化」といいます。
フッ素は再石灰化を促進させる作用があるため、まだ小さな虫歯であれば再石灰化により虫歯の治療を行わなくても治る可能性があります。

Q: フッ素予防薬はどこで購入できるのですか?

A:フッ素入りは磨き材は薬局や百貨点等で購入できるものと歯科医院でしか扱っていないものとがあります。
フッ素入りは磨き材は使用後ある程度(10~15 分)洗口をしないほうが効果があります。具体的な方法として通常どうりブラッシングした後、十分洗口してその後再度フッ素を歯ブラシに少しつけ、軽く歯全体に塗りこむようにし、 10分程度そのままにします。そうしたときに非常に泡立つは磨き材であると10分も保持できないので、その意味では歯科医院においてあるは磨き材のほうが良い場合もあります。
フッ素洗口剤としてはミラノールというものが歯科医院で購入できます。
毎日法(フッ素250ppm)と週 1回法(フッ素450ppm)の2 種類があり、それぞれ専用容器を含め1 年間分で2,100~2,625円程度と非常に安価です。そのほかにフッ素タブレットもあります。これは錠剤を飲むだけで良いので手軽な方法です。

Q: 歯科医院のフッ素法にはどのようなものがあり、どれくらいの頻度で行った方が良いのですか? また費用はどれくらいかかるのですか?

A:フッ素を歯面に塗布する方法とトレー法といわれるものがあります。
濃度は9000ppmと非常に高いので、1年に2~3回程度が適量です。料金はその医院によって異なりますが、1回2,100~3,675円程度でしょう。
当医院では治療終了後や定期検査時に虫歯菌の測定や虫歯リスク検査とともにフッ素塗布も無料で行っていますので希望される方はお申し出ください。

Q: フッ素に反対する人がいますが、何故ですか?

A:日本においてはフッ素の安全性と知識および予防に対する考えが行政を含め定着していないことがあげられます。
例えばかなり前にフッ素が発ガン性があるという報告がある学者によってされました。しかし、その報告は間違えであることが後に証明され、現在ではアメリカのガン研究所をはじめ、多くの研究機関でフッ素とガンとの関係は否定されています。このような間違った考えや工業用フッ素(強酸フッ化水素)との混同、虫歯予防に対する理解のなさが日本が虫歯先進国になってしまった原因の一つといえます。 フッ素の安全性と虫歯予防効果は世界中の常識となっているのです。